ペソ:史上最安値に、14日の終値1ドル=59.440ペソ

年初から1.09%のペソ安、場中の最安値は59.450ペソ

2026/01/15

 2026114日のペソ対米ドル終値は、1米ドル=59.440ペソで、前営業日の59.341ペソから0.099ペソ続落し、終値ベースで過去最安値を更新した。加重平均レートは、1米ドル=59.422ペソで、前営業日の59.309ペソから0.113ペソ続落。出来高は、前営業日比5%減の95,100万米ドルであった。

 引き続き、景気減速懸念や中央銀行(BSP)による追加利下げの可能性示唆、汚職問題や正副大統領陣営の対立に伴う政局不透明感、地政学リスクの高まり、年末年始休暇明けで例年のように海外フィリピン人(OF)からの送金がピークアウトなどにより、ペソは終値、加重平均ともに続落した。終値ベースでは、1月7日に記録した59.355ペソという過去最安値を更新した。場中の最安値は59.450ペソであった。

 ペソは、年末ベースで2020年末の48.023ペソから下落基調をたどってきている。2023年に前年の8.53%という急落の反動で0.70%反発した以外は下落している。2024年は4.28%下落、2025年も0.89%下落、2026年も年初から114日までで1.09%の下落となっている。

 なおBSPは従来から、市場介入については、「あくまでも急すぎる変動を抑制する意図であり、特定のレートや水準を想定したり、その水準へ誘導しようとするものではない。為替レートは基本的には市場によって決定されるべきである。介入はあくまでも急すぎる変動を緩和するためのスムージング・オペにとどまる」と強調してきた。

 今回のペソ下落場面でも、BSPは「サービス主導のフィリピン経済において、米ドル高に対してペソを無条件で防衛する必要性は低い」として、ある程度のペソ安容認を示唆している。このようなスタンスが、更なるペソ安につながっているとの見方もある。なお、202210月のペソ下落局面では、BSP60ペソ台への急落阻止という強い決意を表明、60ペソという明確な線引きを行った。まさにスムージング・オペの範疇を超えた動きであった。今後のペソ急落場面での対応が注目される。

 ペソ対米ドルレートの動き (単位:ペソ)
項目 当日 前営業日
年月日 2026年1月14日 2026年1月13日
 始 値 59.380 59.280
 高 値 59.350 59.260
 安 値 59.450 59.360
 終 値 59.440 59.341
 加重平均 59.422 59.309
 出来高(百万米ドル) $951.00 $999.22
(出所:フィリピン銀行協会資料より作成)

 ペソ対米ドルレートの動き(年末値/月末値)
時期 年末値 上昇率
2017年 49.930ペソ -0.42%
2018年 52.580ペソ -5.04%
2019年 50.635ペソ 3.84%
2020年 48.023ペソ 5.44%
2021年 50.999ペソ -5.84%
2022年 55.755ペソ -8.53%
2023年 55.370ペソ 0.70%
2024年 57.845ペソ -4.28%
2025年 58.790ペソ -0.89%
2026年1月1-14日 59.440ペソ -1.09%
(出所:フィリピン銀行協会資料より作成)