国家予算、ブロックチェーン活用の管理システム導入

透明性向上と汚職抑止へ、改ざん不能なデジタル記録化

2026/01/18

情報通信技術省(DICT)は、政府の透明性を高め、汚職を抑止するため、ブロックチェーン技術を活用した国家予算の管理システムを導入した。政府の透明性ポータルと併せて運用し、公共資金の流れを恒久的なデジタル記録として残すことで、不正や改ざんの余地を大幅に減らす狙いがある。

 大統領府で1月15日に行われた記者会見で、DICTにアグダ大臣は、すでに国家政府機関が実施を進めているブロックチェーン型透明性システムについて、「国民の資金に永久のデジタル記録を付与し、変更や操作を不可能にすることで、汚職防止の大きな一歩となる」と説明した。

 この施策は、デジタル技術を通じて政府への信頼を高めるというマルコス大統領の指示に沿うもので、ファウスティーノ・ディ下院議長、ビセンテ・ソット上院議長の支持も得ながら、議会および予算管理省(DBM)を含む「政府一体で推進される。

 アグダ大臣によると、ブロックチェーンを活用することで、国家予算の「1ペソごと」に改ざん不能なデジタル領収書が付与され、変更、削除、偽装ができなくなる。予算の承認、配分、支出、報告まで、予算サイクル全体を安全なデジタル台帳で管理する仕組みで、アグダ大臣は「他国が限定的にブロックチェーンを活用する中、フィリピンは予算サイクル全体に適用することで飛躍を遂げた」と強調した。

 システムは2026年度一般歳出法(GAA)に基づき、今年中に全面移行を完了し、完全な改ざん耐性を備えた運用体制を整える計画とのことである。透明性ポータルを通じて、公共資金がどこに使われているかを国民が追跡できるようにし、政権交代後も証拠が残り続けることで、制度への長期的な信頼構築につなげたい考えである。

 アグダ大臣は、最大の効果は汚職抑止にあるとし、「密かに記録を改ざんできない恒久的なデジタル記録があれば、不正を隠すことが難しくなり、違反した公務員の責任追及が容易になる」と述べた。