三菱自の比での高シェア際立つ、15%強と主要市場で断トツ
唯一の二桁、日本は1.7%、米国0.5%、中国0.3%、タイ7.2%
2017/02/14
販売台数でも世界第6位の6万台、タイの5万5千台を凌ぐ
ルノー・日産アライアンスの2月8日の発表によると、三菱自動車工業株式会社(三菱自動車)の2016年の全世界販売台数は前年比13%減の93万4,013台にとどまった。
米国および豪州では増加したが、ブラジル、ロシアおよび中東での販売台数減に相殺される結果となった。日本での販売は、燃費問題による消費者の信頼低下が響き、前年比マイナスとなった。三菱自動車は、昨秋、日産自動車がその株式の34%を取得したことで、ルノー・日産アライアンスの一員となった。
このように、三菱自動車は現在、全社的にはやや苦戦を強いられているが、フィリピンでは強固な事業基盤を構築し、販売台数は堅調な推移を辿り、現在、トヨタに次ぐ業界第2位の地位を確固たるものにしている。三菱自動車のフィリピンの生産・販売拠点はミツビシ・モーターズ・フィリピン・コーポレーション(MMPC)である。
MMPCの2016年(1月~12月)の販売台数は前年比13.5%増の6万1,400台(三菱自動車ブランド5万9,480台+三菱ふそうブランド1920台)に達した。10年連続の増加であり、フィリピン自工会(CAMPI)など工業会加盟企業におけるシェア(工業会シェア)は16.5%で、トヨタモーター・フィリピン(TMP)の44.1%に次ぐ第2位の座を維持した。輸入車を含む総販売台数ベースでの市場シェアも15.2%で、トヨタの39.1%に次ぐ2位となっている。MMPCは2017年の販売台数目標を前年比22%増の7万5千台と設定、11年連続の販売増が期待される状況である。
ルノー・日産アライアンス発表によると、三菱自動車にとってフィリピン市場は、米国(9万6,267台、2016年販売台数:以下同様)、日本(8万5,716台) 、中国(8万2,758台)、豪州(7万3,360台)、インドネシア(67,397)に次ぐ世界6位の規模であり、タイ(5万5,409)を上回っている。
三菱自動車の2016年の主要10市場シェアは、米国0.5%、日本1.7%、中国0.3%、豪州6.2%、インドネシア6.3%、フィリピン15.2%、タイ7.2%、ドイツ1.1%、UAE9.2%、英国0.9%となっている。フィリピンは唯一の2桁シェアを有する市場であり、他の市場のシェアを大きく引き離している。三菱自動車にとって、フィリピンは非常に重要な市場となっている。
三菱自動車のフィリピンでの市場シェアが、他市場に比べ非常に高いのは、フィリピンでの歴史が非常に長く地道に事業基盤を強化してきたこと、モンテロ・スポーツ、パジェロ、ASX、アドベンチャーなど現地ニーズの高い多目的車のラインアップが豊富であることなどが挙げられる。
2016年の三菱自動車の主要10市場
(出所:ルノー・日産アライアンス発表資料より作成、比台数は三菱ブランドのみ)
MMPCの起源は1963年2月、1964年5月にクライスラー・フィリピンとして生産を開始したことである。このように、フィリピンで53年以上の歴史を有している。1972年には双日が、フィリピンでの三菱自動車組立・販売事業に参加、それ以来、長年にわたり三菱自動車とともに車体の生産・販売・ブランド構築に努めてきた。この間、MMPCはフィリピン自動車メーカーとして初の累計生産50万台を達成(2009年12月)、高い販売シェアを維持しながら、フィリピン国の自動車産業とともに発展を続 けている。
フィリピンは、非常に成長が著しく、特に自動車市場はここ数年急激な成長を遂げてきている。この成長を確実に取り込んでいくために、MMPCは従来のビジネスモデルに加えて、現地生産モデルの拡充、販売網の強化、販売強化のためのオートローンといった周辺事業への強化を進めている。
ルノー・日産アライアンスの2月8日の発表によると、三菱自動車工業株式会社(三菱自動車)の2016年の全世界販売台数は前年比13%減の93万4,013台にとどまった。
米国および豪州では増加したが、ブラジル、ロシアおよび中東での販売台数減に相殺される結果となった。日本での販売は、燃費問題による消費者の信頼低下が響き、前年比マイナスとなった。三菱自動車は、昨秋、日産自動車がその株式の34%を取得したことで、ルノー・日産アライアンスの一員となった。
このように、三菱自動車は現在、全社的にはやや苦戦を強いられているが、フィリピンでは強固な事業基盤を構築し、販売台数は堅調な推移を辿り、現在、トヨタに次ぐ業界第2位の地位を確固たるものにしている。三菱自動車のフィリピンの生産・販売拠点はミツビシ・モーターズ・フィリピン・コーポレーション(MMPC)である。
MMPCの2016年(1月~12月)の販売台数は前年比13.5%増の6万1,400台(三菱自動車ブランド5万9,480台+三菱ふそうブランド1920台)に達した。10年連続の増加であり、フィリピン自工会(CAMPI)など工業会加盟企業におけるシェア(工業会シェア)は16.5%で、トヨタモーター・フィリピン(TMP)の44.1%に次ぐ第2位の座を維持した。輸入車を含む総販売台数ベースでの市場シェアも15.2%で、トヨタの39.1%に次ぐ2位となっている。MMPCは2017年の販売台数目標を前年比22%増の7万5千台と設定、11年連続の販売増が期待される状況である。
ルノー・日産アライアンス発表によると、三菱自動車にとってフィリピン市場は、米国(9万6,267台、2016年販売台数:以下同様)、日本(8万5,716台) 、中国(8万2,758台)、豪州(7万3,360台)、インドネシア(67,397)に次ぐ世界6位の規模であり、タイ(5万5,409)を上回っている。
三菱自動車の2016年の主要10市場シェアは、米国0.5%、日本1.7%、中国0.3%、豪州6.2%、インドネシア6.3%、フィリピン15.2%、タイ7.2%、ドイツ1.1%、UAE9.2%、英国0.9%となっている。フィリピンは唯一の2桁シェアを有する市場であり、他の市場のシェアを大きく引き離している。三菱自動車にとって、フィリピンは非常に重要な市場となっている。
三菱自動車のフィリピンでの市場シェアが、他市場に比べ非常に高いのは、フィリピンでの歴史が非常に長く地道に事業基盤を強化してきたこと、モンテロ・スポーツ、パジェロ、ASX、アドベンチャーなど現地ニーズの高い多目的車のラインアップが豊富であることなどが挙げられる。
2016年の三菱自動車の主要10市場
国名 | 販売台数 | 市場シェア |
米国 | 96,267 | 0.5% |
日本 | 85,716 | 1.7% |
中国 | 82,758 | 0.3% |
豪州 | 73,360 | 6.2% |
インドネシア | 67,397 | 6.3% |
フィリピン | 59,480 | 15.2% |
タイ | 55,409 | 7.2% |
ドイツ | 39,089 | 1.1% |
アラブ首長国連邦 | 29,958 | 9.2% |
英国 | 26,892 | 0.9% |
MMPCの起源は1963年2月、1964年5月にクライスラー・フィリピンとして生産を開始したことである。このように、フィリピンで53年以上の歴史を有している。1972年には双日が、フィリピンでの三菱自動車組立・販売事業に参加、それ以来、長年にわたり三菱自動車とともに車体の生産・販売・ブランド構築に努めてきた。この間、MMPCはフィリピン自動車メーカーとして初の累計生産50万台を達成(2009年12月)、高い販売シェアを維持しながら、フィリピン国の自動車産業とともに発展を続 けている。
フィリピンは、非常に成長が著しく、特に自動車市場はここ数年急激な成長を遂げてきている。この成長を確実に取り込んでいくために、MMPCは従来のビジネスモデルに加えて、現地生産モデルの拡充、販売網の強化、販売強化のためのオートローンといった周辺事業への強化を進めている。
2016年には、フィリピン政府の自動車産業育成政策 「CARS」への参加申請について、フィリピン貿易産業省投資委員会(BOI)より承認(対象車種、『ミラージュ』および『ミラージュG4(アトラージュ)』)を受けた。これにより、MMPCは、約43億ペソ(約104億円)を投資し、既存の車両生産工場で新たに生産ラインを増設し、これまでタイから輸入されてきている『ミラージュ』および『ミラージュG4(アトラージュ)』の現地生産を開始しつつある。
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