メトロバンク、上半期純利益2%減の91億ペソに
2016/08/04
総資産1.7兆ペソ、自己資本比率(CAR)17.8%と良好
国内店舗954店、海外拠点32、日系66行と提携
当地第2位(総資産ベース)の商業銀行であるメトロポリタンバンク&トラスト(メトロバンク、本店マニラ首都圏マカティ市)が、8月3日、2016年上半期(1月~6月)事業報告書を公表した。
それによると、主力の純金利収入は前年同期比3.5%増の256億ペソと堅調であった。非金利収入は同14.3%増の125億ペソに達した。一方、顧客サービスや効率性向上のための投資が拡大したことなどにより、営業費用は同12%増の218億ペソに達した。これらの結果、帰属純利益は同2%減の90億6,200万ペソと小幅減少したものの、引き続き高水準の利益計上となった。
2016年第1四半期末の受け入れ預金残高は1兆2,675億ペソ、融資残高は9,205億ペソ。総資産は1兆7,309億ペソ。株主資本は昨年4月に320億ペソの株主割当増資を行ったことなどで1,982億ペソに達した。この結果、バーゼルⅢ基準による自己資本比率(CAR)は17.8%、中核株式自己資本比率(CET1)も14.6%と高水準、中央銀行による各々の最低基準10%と8.5%を大幅に上回っている。
2016年上半期末の国内店舗数は954店、海外拠点は32、ATM設置台数は約2,285台に達している。本店には2002年よりジャパンデスクを 設置済みであり、同デスクは日本人ヘッドのほか、総勢12名以上の陣容となっている。在日拠点は東京支店(設置:1996年3月、フィリピン銀行としての初の日本進出)、大阪出張所(設置:1998年12月)の2拠点となっている。
日系中堅中小企業のフィリピン進出・投資が増加しており、現時点で、メトロバンクは日本の政府系金融機関2行(日本政策金融公庫・国際協力銀行=JBIC)と地域金融機関64行との間で、日系企業のフィリピン進出支援について提携しており、ほぼ日本全国の地域金融機関が窓口になる。地域金融機関は個別提携21行、国際協力銀行(JBIC)を通じた提携45行(重複行あり)となっている(16年8月3日のメトロポリタンバンク&トラスト第2四半期事業報告書などより)。