比、知的所有権監視対象国から3年連続除外

2016/04/29

インドネシア、タイ、中国は連続優先監視対象国

 

 米国通商代表部(USTR)は4月27日に、知的所有権レポートである「特別301条報告書」最新版(2016年版)を発表した。



 USTRは毎年、特別301条報告書において、悪質な行為、ポリシー、または 慣行などにより米国製品に最も悪影響を与えている、もしくは与える可能性を有する貿易相手国を「最優先監視対象国」と指定している。また、知的所有権保護 のための努力は行っているが、依然十分ではない貿易相手国を「普通監視国」として指定している。

 「特別301条報告書」2016年版において、「最優先監視対象国」と指定されたのは、アルジェリア、アルゼンチン、チリ、中国、インド、インドネシア、クウェート、ロシア、タイ、ウクライナ、ベネズエラの11カ国である。これらの大半は優先監視国の常連といえる。「普通監視国」としては、ベトナムを含む23カ国が指定されている。l

 フィリピンは2014年、2015年に続き、特別301条監視国リストから除外された。USTRは、フィリピンに関して、依然改善すべき課題が残されているが、「知的所有権保護のための規制や法整備が進展してきている」と評価するようになっている。

 なお、フィリピンは、1984年に初めて監視国指定された。そして、1994年から2013年まで20年間連続で監視国指定されてきた。2005年までは優先監視対象国、2006年からは普通監視対象国となっていた。そして、2014 年に21年ぶりに監視国リストから除外され、現在に至っている(16年4月27日の米国通商代表部発表などより)。