マニラやセブの富裕層や若者等の訪日促進へ

2016/04/28

日本観光庁、16年度訪日プロモーション方針決定

 

 日本観光庁は、マーケティング戦略本部において、ビジット・ジャパン事業の実施に当たっての基本方針である「2016度訪日プロモーション方針」を決定した。

 訪日外国人旅行者数を2020年に4,000万人とするとの政府目標達成に向けて、年間を通じた訪日需要の創出、東北を始めとする地方への誘客促進の他、欧米豪からの旅行者の更なる取り込みや、富裕層、訪日教育旅行の取り込みに向けたプロモーションに取り組む。

<2016度訪日プロモーション方針のポイント>
1.年間を通じた訪日需要の創出  
 年間を通じた訪日需要の創出を強力に推進するため、各市場の動向を踏まえた訪日プロモーションのターゲットシーズンを決定した。
[具体的なプロモーション方針の例]  
・東アジアでは、訪日閑散期の底上げを行い、年間を通じた訪日を促進する。  
・東南アジアでは訪日旅行の定着を目指し、各市場の訪日客数の多い時期に向けた訪日を促進する。  
・英国、フランス、ドイツでは、年間を通じて休暇が取得しやすい市場のため、ロングホール(長距離)の旅行先として競合する国・地域と比較して、価格競争力のある割安な閑散期への訪日を促進する。  

2.地方への誘客  
・各市場の成熟度(リピーター率)や訪問先の動向を踏まえ、訪日プロモーションを集中的に実施する地域を決定。   
・地方への誘客と消費拡大を推進するため、LCC等の新規就航や消費税免税制度の拡充と合わせたプロモーション実施。  
・日本初となる全世界を対象としたデスティネーションキャンペーンとして東北プロモーションを実施。

3.強化するターゲット層  
・日本の歴史・文化に高い関心を有しつつも、まだ十分に取り込めていない欧米豪からの訪日需要を確実に取り込むべく、欧米豪からの旅行者に訴求する日本の歴史や伝統文化をテーマとするプロモーションを実施。
・富裕層をターゲットとして、旅行先としての日本のブランドイメージを確立するためのプロモーションを実施。
・将来的なリピーターを増やすという観点から、市場ニーズを踏まえて訪日教育旅行のプロ モーションを実施
 

<フィリピンでの2016年度プロモーション基本方針>
・主要市場であるマニラ首都圏にて集中的にプロモーションを行うほか、直行便が増加しているセブでのプロモーションも引き続き展開
・最大のハイシーズンであるイースター休暇の前後(3月、4月)と第2のハイシーズンである12月をターゲットに、人気のある東京・大阪(各々の周辺地域への宿泊を促進)に加え、直行便の飛ぶ九州や旅行先として注目が集まる北海道等への送客を図る。
・主要ターゲットを①マニラ首都圏・セブ在住の富裕層・中間所得層(最大ボリューム層)、②20歳代若者層(潜在的ボリューム層)とする。主な訴求テーマは、①の最大ボリューム層に対しては、日本の自然や文化(桜、紅葉、雪等の四季の自然景観・都市観光、伝統文化)、ショッピング、キリスト教関連、②の潜在的ボリューム層に対しては、日本の最新文化(ポップカルチャー)、都市観光、ショッピングとする。
・フィリピンでの主な旅行博等(予定)、2月頃:Travel Tour Expo(TTE)(マニラ)、7月頃:Travel Madness Expo(TME) (マニラ)
(16年4月26日の日本観光庁発表などより)。