NTTデータ、フィリピン事業基盤を更に拡充
2015/12/22
現地企業ウィザーズグループ買収へ
今年央の現地法人設立に続く強化策
NTTデータ(本社:東京都江東区)は、子会社のNTT DATA アジア・パシフィック社(NDAP、本社:シンガポール)を通じて、フィリピンにおけるオラクルおよびマイクロソフトのパートナー企業の1社であるWizardsgroup 社.(ウィザーズグループ社、本社:マニラ首都圏マカティ市)の発行済株式の100%を譲り受け、子会社化することで最終合意した。
今回の買収・提携提携を通じ、NTTデータグループが持つグローバル顧客基盤、各業界向けソリューションおよびR&D資産と、ウィザーズグループ社の強みであるオラクルやマイクロソフトのソリューションおよびフィリピンの顧客基盤を相互に活用することで、フィリピン国内事業の拡大、さらには主に英語圏を中心とするアジア・パシフィックおよび米欧地域向けに、システム開発リソースを拡充していくことが可能となる。
NTTデータグループは現在、中期経営計画の注力分野として、「グローバルビジネスの拡大・充実・強化」を掲げ、海外での事業拡大に積極的に取り組んでいる。これまでも資本提携や拠点設立を通じてグローバル拠点の拡充および拠点間の連携を進めることで、国内・国外のシームレスなサービスを提供できる体制を整備してきた。
今回の買収・提携を通じ、今後さらなる成長が期待されるフィリピンにおけるビジネスの拡大を見込むとともに、両社の事業シナジーにより、グローバルな顧客のニーズに対応したソリューションをより一層強化することが可能となる。
なお、NTTデータはフィリピンのIT市場調査や事業機会の発掘を目的として、2013年8月にマカティ市にマニラ駐在員事務所を設置し市場調査・情報収集・事業化の検討を進めてきた。今年央には、SAPソリューションにフォーカスした現地法人「NTT DATA ビジネス ソリューションズ フィリピン」を設立し、SAPビジネスの展開を開始した。
これに続いて、フィリピン大手企業からの需要が高く、グローバル顧客のニーズにも対応したオラクルおよびマイクロソフトのソリューションに優れたフィリピンの有力IT企業の1社であるウィザーズグループ社を子会社化することとした。
1996年設立のウィザーズグループ社の社員数は234名(2015年10月末現在)、ビジネス・ソリューション事業(BI、ERP、カスタム開発、マネージド・サービス等)、およびラーニング・ソリューション事業(トレーニング、教材開発、認定試験等)を展開している。
特に、オラクルのソリューションの一つであるOracle Exadataを強みとし、デジタルビジネスへの対応が必要な顧客に高度なアナリティクスサービスを提供する。その実績は、フィリピンのみならずアジア・パシフィック地域への展開が可能となる。なお、Oracle Exadataは、データウエアハウスの全件検索処理や大量データを扱うバッチ処理の速度を劇的に向上させる、データウエアハウス向けに最適化されたオラクル社のソフトウエアおよびハードウエア製品である(15年12月21日の株式会社NTTデータのニュースリリースなどより)。