フィリピンで初のMERS死亡の可能性

2015/10/03

9月17日入国のサウジアラビア男性

 フィリピン保健省は、10月3日に記者会見を行い、「フィリピンで初めてMERS(中東呼吸器症候群)での死亡例が発生した可能性がある」と発表した。



 それによると、9月17日にフィリピンに入国したサウジアラビア人男性(63歳)が26日に咳、高熱、ふるえなどの症状を訴え、MERS感染の疑いがあるとして、28日にマニラ市内の民間病院に入院したが、29日に死亡した。保健省は「この死亡がMERSによるものか確認を急いでいる」とコメントした。

 WHOによれば、2012年9月以降、2015年9月30日現在までに確認されたMERS感染者数は計1,589人、うち567人が死亡とのことである。

 一般的にコロナウイルスは飛沫感染や接触感染で伝播し、風邪などの症状を引き起こす。通常その毒性はそれほど強くはないが、ウイルスが変異した場合は強い毒性を持つ可能性もあり注意が必要である。コロナウイルスに対する具体的予防策は以下のとおり。

・休息,栄養を十分に取り、体に抵抗力をつける。
・手指等の衛生保持に心掛ける。
・できるだけ人混みを避けるか、マスクの着用を励行する。
・咳やくしゃみの症状がある患者とは、可能な限り濃厚接触を避ける。
・温度の変化と乾燥しすぎに注意する。
・高熱、咳、呼吸困難等の症状が見られた時は、早めに医師の診断を受ける。