上半期の外資投資(FI)認可額、21%減の580億ペソ

2015/09/22

日本112億ペソで2位、1位オランダの181億ペソ

 

  フィリピン統計庁(PSA)によると、2015年第2四半期(4~6月)の政府の7投資機関による外資投資(FI)認可総額は前年同期比0.5%増の362億1,000万ペソとなった。

 機関別で最も認可額が多かったのは、フィリピン経済区庁(PEZA)で、前年同期比13.7%増の239億6,000万ペソ(シェア66.2%)と全体の半分強を占めた。次いで、投資委員会 (BOI)の前年同期比61.0%増の109億1,000万ペソ(30.1%)。一方、クラーク開発公社(CDC)の認可額は前年同期比90.5%減の7億2,000万ペソ(2.0%)と激減した。

 地域別では、カラバルソン(第4A地域)が全体の61.5%を占める222億7,000万ペソ、前年同期に比べ25.9%増加した。次いで、セブ州などを含む中央ビサヤ(第7地域)の39億ペソ(シェア10.8%)、マニラ首都圏の24億ペソ(6.6%)。マニラ首都圏は前年同期の86億2,000万ペソから72.2%減となった。

 業種別トップは製造業の前年同期比17.6%増の218億ペソ(シェア60.2%)。次いで、農林水産業の28倍増の51億5,000万ペソ(14.2%)、建設業の24倍増の26億1,000万ペソ(7.2%)、管理・支援サービス業の25.4%減の21億9,000万ペソ(6.1%)、不動産業の71.4%減の20億5,000万ペソ(5.7%)など。

 国別では、トップがオランダの6.7倍増の169億5,000万ペソ(シェア46.8%)、2位はシンガポールの7.8%増の83億9,000万ペソ(23.2%)、第3位は日本の45.4%増の40億3,000万ペソ(11.1%)。次いで、米国(5.2%)、韓国(4.0%)他。

 これら投資認可案件による 第2四半期の推定雇用創出数は前年同期比76.5%減の2万5,869人である。


 第2四半期の外資投資(FI)認可額内訳(単位:百万ペソ)

投資機関 14年 15年 シェア(%) 伸び率(%)
バタアン自由港区庁(AFAB) 75 5 0.0 -93.3
投資委員会(BOI) 6,776 10,908 30.1 61.0
BOI-ARMM 315 - - -100.0
クラーク開発公社(CDC) 7,582 720 2.0 -90.5
カガヤン経済区庁(CEZA) 14 345 1.0 2,294.6
経済区庁(PEZA) 21,081 23,961 66.2 13.7
スービック湾広域庁(SBMA) 188 271 0.7 44.4
合計 36,031 36,211 100.0 0.5

  (出所:NSCB資料より作成、注:シェアは15年第2四半期のもの)


 [2015年上半期(1~6月)]
 15年上半期の政府7機関によるFI認可総額は前年同期比21.0%減の580億3,000万ペソ。PEZA経由が全体の66.1%を占める383億8,000万ペソ、BOI経由が22.9%を占める132億9,000万ペソ、この2機関で全体の約9割を占めた。

 地域別では、トップがカラバルソン(第4A地域)の314億1,000万ペソ(シェア54.1%)、前年同期から4.4%減少した。2位はマニラ首都圏の前年同期比44.9%減の78億8,000万ペソ(13.6%)、3位は中央ルソン(第3地域)の64.0%減の73億4,000万ペソ(12.7%)。

 業種別では、トップが製造業の前年同期比33.2%減の309億2,000万ペソ(シェア53.3%)、次いで、農林水産業の28倍増の51億5,000万ペソ(8.9%)、管理・支援サービス業の29.1%減の50億5,000万ペソ(8.7%)、宿泊・飲食サービス業の18.5%減の44億6,000万ペソ(7.7%)、不動産業の51.3%減の43億9,000万ペソ(7.6%)など。

 国別では、トップがオランダの236.0%増の181億ペソ(シェア31.2%)、2位は日本の0.7%増の111億8,000万ペソ(19.3%)、3位はシンガポールの17.0%減の100億ペソ(17.2%)。オランダ、日本は主に製造業へ、シンガポールは農林水産事業へ投資する。次いで、韓国(11.8%)、米国(6.2%)が続く。

 これら投資認可案件による上半期の推定雇用創出数は前年同期比66.4%減の4万9,801人(15年9月22日のフィリピン統計庁発表より)。

 上半期のFI認可額内訳(単位:百万ペソ)

投資機関 14年 15年 シェア(%) 伸び率(%)
バタアン自由港区庁(AFAB) 75 103 0.2 37.9
投資委員会(BOI) 11,463 13,287 22.9 15.9
BOI-ARMM 352 - - -100.0
クラーク開発公社(CDC) 7,941 5,357 9.2 -32.5
カガヤン経済区庁(CEZA) 51 434 0.7 747.9
経済区庁(PEZA) 42,057 38,384 66.1 -8.7
スービック湾広域庁(SBMA) 11,506 463 0.8 -96.0
合計 73,444 58,027 100.0 -21.0

  (出所:NSCB資料より作成、注:シェアは15年上半期のもの)