セブ島人気が沸騰、世界第4位、ASEAN首位に浮上

2015/04/08

5位バンコク、8位ホーチミン、10位バリ島等を上回る
GWツアー問合せ件数が3.5倍に急増:エイビーロード

 

リクルートライフスタイル(本社:東京都千代田区)の海外旅行領域の調査・研究部門である「エイビーロード・リサーチ・センター」は、海外旅行検索・比較サイト『エイビーロード』に掲載されている海外ツアーへのユーザーからの問い合わせ実績を集計し、2015年ゴールデンウィーク(GW)期間の海外旅行マーケットの動向を発表した。


  それによると、15年のGW(2015年4月25日~5月6日)のいずれかが旅行期間に含まれる旅行の新規問合せ数は、前年比(昨年のGW期間)で全国計が28.6%増。主要出発地別では名古屋発が38.8%増、東京発が33.2%増などとなっている。羽田発は前年比57.6%増と前年の国際線増便以来、依然として大きな伸びとなっている。

 好調の要因について、①円安が続いているうえ、原油価格の下落で燃油サーチャージが大きく値下げされたこと、②昨年の羽田国際線増便の効果が継続していること、③国内旅行も含めた消費者の旅行意欲が堅調などがあげられる。

 主要方面別には、ビーチリゾート、アジア、ハワイなど中距離が好調で、長距離は相対的には苦戦。また、元々のシェアは小さいがオセアニアが前年の減少から回復し、2013年のシェアも上回った。人気旅行先ランキングでは、前年に引き続き「オアフ島(ハワイ)」が1位でシェアも伸ばした。2位「台北」は変わらず、3位には「グアム」が浮上。以下、4位「セブ島(フィリピン)」、5位「バンコク」、6位「ソウル」、7位「シンガポール」、8位「ホーチミン」、9位「パリ」、10位「バリ島(インドネシア)」と続く。

 「セブ島」は、昨年も、一昨年もベスト10の圏外であったが、今年は人気が沸騰、「バンコク」、「ホーチミン」、「ホーチミン」、「バリ島(インドネシア)」などを上回り、一気にASEANのトップに浮上した。昨年12月に、フィリピン航空(PAL)が大阪(関西国際空港)⇔セブ(マクタン・セブ国際空港)線と名古屋(中部国際空港)⇔セブ線の直行便、今年3月26日には、セブ・パシフィック航空(CEB)が東京(成田)⇔セブ線直行便を就航したことで、日本からのセブ島行きが便利になったことがセブ島人気に拍車をかけたようだ。

 カレンダー的には5月3日(日)から6日(祝水)まで、GW後半に連休が続く。5月2日(土)が休みの場合は、ここで5連休を取りやすい日並びである。出発希望日と帰国希望日はそれぞれ5月2日(土)と5月6日(祝水)に昨年以上に集中する傾向だ。この日並びと、ヨーロッパや中東でテロ関連の事件があったことなどで、長距離方面は相対的には不調で、5・6日間で行けるビーチリゾートが人気となっている。

 問い合わせ旅行先のトップ10にランクインしたオアフ島(問合せ数前年比36%増)、グアム(同63%増)、新規就航との相乗効果で急上昇のフィリピンのセブ島(同252%増=約3.5倍)などが大きく問合せ数を伸ばした。また、トップ10圏外でも、プーケット島(タイ)が同122%増、ニューカレドニアが同114%増、サイパンが155%増などで目立った増加が見られた。

 また、2014年の羽田空港国際線増便からはちょうど1年が経過したが、今回も前年比58%増という高い伸び率を維持して市場をけん引している。首都圏以外では、名古屋発も前年比で大きな伸び。セントレア発着の2015年上半期便数はほぼ昨年同様のため、こちらは供給増ではなく純粋に消費者ニーズが高まった結果と言えそうである(15年4月8日の株式会社リクルートライフスタイル のニュースリリースより)。