いすゞフィリピン絶好調、2カ月間の販売56%増の3.040台
2015/03/25
新型SUV「mu-X」1,500台、小型トラック38%増の538台
3月26日付け オートインダストリア誌オンラインニュースによると、いすゞフィリピン(IPC)の2015年2カ月間(1月~2月)販売台数は前年同期比56%増の3,040台となった。 フィリピン自動車工業会(CAMPI)とトラック工業会(TMA)加盟企業における販売台数シェアは7.7%へと上昇した。
2カ月間の販売台数大幅増加の主要因は、主にスポーツ多目的車(SUV)である新型「mu-X」の貢献である。IPCは、昨年9月9日に、新型「mu-X」を発表した。「mu-X」は3列シート(最後列は折りたたみ式)を有する中型のSUVであり、フィリピンでは2005年から販売されているSUV「アルテラ」の後継車となった。
この新型「mu-X」の2カ月間の販売台数は1,500台に達した。先代車である「アルテラ」の前年同期の販売台数は78台であり、それとの比較では約19倍へと急増した。タイから輸入される「mu-X」は、いすゞの商用車が持つ耐久性、安全性、走破性、積載性といった要素を、躍動感ある力強いデザインの中に凝縮、オンでもオフでも乗る人の様々なライフスタイルに対応している。そして、安全性、走行性、快適性を高める各種の装置や機構が採用されている割には販売価格はかなり低めに設定(118万8,000ペソ~ 174万8,000ペソ)されており、人気が高まっている。
また、相変わらずトラック、特に小型トラック(商用車カテゴリー3)で強みを見せている。2カ月間の小型トラックの販売台数は前年同期比37.9%増の538台で小型トラック市場で断トツであった。IPCが現在フィリピンで販売している小型トラックはNシリーズ(エルフの海外仕様車)である。
一方、モデルチェンジを控えていたアジア仕様多目的車(AUV)「クロスウインド」が前年同期比47.4%減の470台、前年同期に非常に好調であったピックアップ・トラック「D-Max」がその反動で同15%減の488台となったものの、新型「mu-X」や小型トラックの好調で十分にカバーした。
この2カ月間は販売台数が好調だけでなく、1月のローマ法王のフィリピン訪問時の移動・行進時の車両として「D-MAX」が使用されたり、いすゞが継続支援してきているレイテ島タクロバン市のTESDA(技術教育技能開発庁)自動車整備士養成学校の再開などの明るい出来事があった。
この自動車整備士養成学校は、2013年11月に中部フィリピンを襲った超大型台風30号(フィリピン名:ヨランダ)により大きな被害を受け1年以上の閉鎖を儀なくされてきた。この間、いすゞは被災した生徒や学校職員に対して社内有志による寄付を届けるとともに、学校復旧に向けての支援を行ってきた。そして、2月に復旧が完了、67名の生徒に対する授業が再開された。
なお、IPCの主要株主は、いすゞ自動車と三菱商事でともに35%出資している。IPCの設立は1995年8月、同年にフィリピンでの工場起工式を執り行い、1997年に正式落成、生産を開始した(15年3月24日のいすゞフィリピン発表などより)。
3月26日付け オートインダストリア誌オンラインニュースによると、