3月8日、セブ・パシフィック航空創業19周年

2015/03/07

 LCCとしては画期的なマイレージ・サービス導入

 

フィリピン最大の格安航空会社(LCC)セブ・パシフィック航空(CEB)は2015年3月8日に創業19周年を迎えた。この19周年の2カ月前となる2015年1月8日に、創業以来の累計乗客数が1億人に到達した。



 CEBは1996年3月8日にセブ⇔ダバオ毎日便を就航し、航空市場に参入した。その後、積極的な路線拡大、新鋭機導入、斬新なアイデア(飛行前の客室乗務員のダンスによる安全講習など)といったことにより急成長を続け、現在乗客数ではフィリピン航空(PAL)を抜き、フィリピン最大規模の航空会社(単独ベース)となっている。2010年10月26日にはフィリピン証券取引所(PSE)に上場した。2013年末の従業員数は3,297人に達している。

 CEBは創業19年を記念して、LCCとしては画期的なマイレージサービス(リワードポイントプログラム)である「GetGo」を導入した。「GetGo」のメンバーはCEBやグループ企業のタイガー・エアを利用した場合、フライト代金5ペソにつき1ポイントを獲得でき、ポイントが貯まると無料航空券に交換できる。家族や友人などでグループを組んでポイント貯めることが可能とである。無料航空券取得にはポイント不足の場合でも、不足分を現金で支払うことも可能である。さらに、一旦獲得したポイントはいつまでも利用可能y、すなわち期限切れで消滅するということがない。

 既に、「GetGo」プログラム専用サイト(https://www.getgo.com.ph/web/cebu/home)が開設されており会員募集も開始されている。「GetGo」専用においては、必要事項を入力してカード代金(入会費)150ペソをクレジットカード払いすれば簡単に会員となれる。また、140万人のCEB Club会員は自動的に「GetGo」会員になれる。

 なお、日本によるフィリピン人へのビザ発給要件の大幅な緩和、フィリピンの経済成長に伴う海外旅行需要の拡大、円安進行による訪日旅行の割安感の浸透、日本の観光庁、日本政府観光局(JNTO)を中心に継続的に取り組んできた訪日プロモーションの奏功などにより、訪日フィリピン人が急増している。2014年の訪日フィリピン人数は前年比70%増の18万4200人に達し、10年ぶりに過去最高(2004年の15万4588人)を記録するとともに、東南アジア市場で最も高い伸び率を示した。

 一方、2015年は「ビジット・ザ・フィリピン・イヤー」である。それに向けて、日本人観光客・旅行客などの増加が予想される。このような状況下、CEBは2015年3月26日にセブ(マクタン・セブ国際空港)⇔東京(成田国際空港)線直行便を就航予定など日本線拡充に余念がない。

 また、CEBは新鋭機導入を積極的かつ継続的に行っている。2015年2月10日時点のCEBの運航機数は、エアバスA319型が10機、A320型が31機、A330型が5機、フランスとイタリアの合弁企業ATRによるATR72-500型が8機、合計54機となっている。これらの平均機体年齢は4.32年で、世界の航空会社の中でも最も若い部類とされている。今後、2015年から2021年にかけてエアバスA320型7機、A321Neo型30機、A330型1機が納入される予定である(2015年3月6日のCEB発表などより)。