フィリピン証券取引所(PSE)、2014年は3%増益

2015/02/28

売買高減少で伸び悩み、今年は急増ペースで推移

 

 フィリピン証券取引所(PSE、自身もPSEに上場)が、2月26日に、2014年(1月~12月)の決算速報を発表した。



 2014年は、フィリピンの代表的な株価指数であるフィリピン証券取引所指数(PSEi)が22.8%高と続伸し6年連続上昇となったこと、新規上場や追加上場など上場関連手数料が増加したことなどで増収増益決算となった。ただし、一日当たり平均売買金額が88億ペソと堅調ながら、非常に高水準であった2013年の105億ペソからは16%減少したことが響き、増収率、増益率ともに一桁にとどまった。

 一日当たり平均売買金額16%減少したことで、2014年の営業収入は前年比1%減の15億2,000万ペソにとどまった。上場関連手数料収入は同13%増の8億2,00万ペソと二桁増加したが、売買関連収入が同6%減の3億ペソと低調であった。株式ファンドなどその他収入が65%急増したことで、全収入は同4%増の17億1,000万ぺソと増収となった。
 

  営業収入減少に加え、費用が同12%増の5億9,000万ペソに達したことで、純利益は同2.7%増の8億7,000万ペソと伸び悩んだ。上半期時点では前年同期比28%増収、34%増益と二桁増収増益ペースであったが、その後、米国の量的緩和終了の動き、イスラム国問題など海外政治情勢に関する不透明感、エボラ出血熱感染拡大懸念、フィリピンのGDP成長率の鈍化などを背景に伸び悩みとなった。

 2015年は、年初2カ月間でPSEiが6.9%上昇、史上最高値更新が17回に達するなど非常に好調な推移となっている。一日当たり平均売買金額も前年同期比81%増の115億4,000万ペソに達し、非常に高水準であった2013年年間平均の105億ペソを凌ぐペースとなっていることから、早くも業績大幅続伸との期待が高まっている。
 
 なお、フィリピンにおいて、株式取引と債券取引統合の動きが進展しつつある。現在、フィリピンでは、株式や株式に絡んだ派生商品(ワラントなど)の上場、売買はフィリピン証券取引所(PSE)が管轄している。一方、債券や固定利付き商品の上場、売買に関しては、フィリピン・デーリング・システム・ホールディングス社(PDS)の電子取引所(PDEx)が担当している。PDSは外国為替市場も運営している

 現在のPDSの株主構成は、フィリピン銀行協会(BAP)28.9%、PSE21%、シンガポール証券取引所(SGX)20%、タタ・コンサルタンシーサービス(TCS)アジア8.0%、コンピューターシェア・テクノロジー8.0%、サンミゲル4.0%、フィリピン・アメリカンライフ&ジェネラルインシュアランス(フィーラム・ライフ)4%などである。

 一昨年ごろからPSEとPDS合併等による金融取引統合化構想が浮上していたが、双方とも株主構成が多様であることもあって、その交渉には時間がかかっている。しかし、昨年10月に、PSEが銀行協会(BAP)の保有するPDS株式28.9%を取得することで合意、PSEとBAPの間で売買条件概要書に署名が行われた。この売買が実現するだけで、PSEのPDS保有比率は49.9%に高まる。そして、PSEは他の株主からもPDS株式を取得しPDSを子会社化することで、2015年内の金融取引統合化を目指している(15年2月26日のフィリピン証券取引所回覧00907-2015号などより)。

フィリピン証券取引所の指数、規模、売買額等の推移(年末・年間値)

項目 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年
フィリピン証券取引所指数 3,052.68 4,201.14 4,371.96 5,812.73 5,889.83 7,230.57
年末時価総額(億ペソ) 60,291 88,611 86,970 109,301 119,313 142,517
  国内企業時価総額 39,919 68,922 72,390 94,163 96,452 117,128
  外国企業時価総額 20,372 19,689 14,580 15,138 22,861 25,389
1日平均売買額(億ペソ) 41.1 49.5 57.1 72.6 105.2 88.0
外人の売買額シェア 32.4% 38.1% 37.8% 45.0% 51.0% 49.0%
外人買越額(億ペソ) 149.2 356.2 565.2 1,099.80 155.9 557.2
PER(株価収益率) 23.26倍 21.32倍 16.57倍 17.97倍 17.79倍 20.13倍

(出所:フィリピン証券取引所資料より作成、株価収益率はPSE基準算出数値)