フィリピン上場投資信託(ETF)、東証上場の動き
2015/02/22
フィリピンの上場投資信託(ETF)であるファースト・メトロ・フィリピン株式上場投資信託(FMETF)を、東京証券取引所(東証)にも上場させようとの動きがある。
FMETFはフィリピン初のETFであり、2013年12月2日に、フィリピン証券取引所(PSE)に上場された。このFMETFは、フィリピン証券取引所指数(PSEi)に連動するように組成されている。メトロ・バンクグループの投資銀行ファースト・メトロ・インベストメント(FMIC)がファンド・スポンサーであり、ファースト・メトロ・アセット・マネジメント(FAMI)が運用する。
ファースト・メトロ・インベストメント(FMIC)は先頃、東京を訪問、日本の有力機関投資家などと面談した。その際、東海東京グループからFMETFの東証上場検討の提案を受け、日比両国の弁護士などとともに、東証上場の可能性の検討に入ったようだ。
ただし、FMICは「FMETFの東証上場は、取締役会や株主の承認を得る必要がある。また、市場環境、日本の法規制、投資家の反応など考慮すべきファクターが数多くある。東証上場構想に進展があれば適切な情報公開を行う」と強調した。
なお、近年の上昇ぶりが目覚ましいPSEの株価絡みの金融商品が登場しつつある。上記のFMETFのほか、2013年11月25日にシンガポール証券取引所に(SGX)に、SGX-PSE MSCI フィリピン指数先物が上場された。フィリピンでの株価先物導入については法整備が必要なため、海外での取引が先行するかたちとなったが、フィリピン株価派生商品登場は、投資機会や手段拡充に寄与すると期待されている(15年2月20日のフィリピン証券取引所回覧00746-2015号などより)。