比ヤクルト好調、14年の販売18%増加

2015/02/02

1日当たり販売数量187万7千本に
アジア主要市場で3番目の高成長

 

ヤクルトのフィリピンでの販売が好調に推移している。フィリピンでは、ヤクルト本社が40%出資するヤクルト・フィリピン(持分法適用会社)が、1978年10月から営業を行っている。海外発売時期としては、1964年の台湾、1968年のブラジル、1969年の香港、1971年の韓国とタイに次ぐ歴史を有している。


 このヤクルト・フィリピンズの2014年9カ月間(1月~9月)の一日当り販売数量(確定値)は、前年同期比18.2%増の186万2千本と好調であった。

 そして、2014年年間(1月~12月)の速報値では、ヤクルト・フィリピンの一日当り販売数量は前年同期比17.7%増の187万7千本と好調を維持している。この販売数量は、アジア・オセアニア地域では、中国、インドネシア、韓国、タイに次ぐ第5位、そのシェアは9.9%となっている。ちなみに、アジア・オセアニア地域全体では同9.4%増の1,890万9千本であった。 

 2014年のフィリピンの前年比17.7%増という伸び率は、中国の27.2%増、インドの25.9%増、インドネシアの20.4%増に次ぐ高いものである。 インドでの一日当り販売数量はまだ12万8千本に過ぎず、アジア主要市場では中国、インドネシアに次ぐ3番目の高い伸びであったといえる。

 なお、ヤクルト・フィリピンの資本金は18億ペソ(約48億円)、2013年末の従業員数は893人、ヤクルト・レディーは2,625人、取引店は11万2,557店に達している。そして、日本と同基準の厳しい品質管理で製造されたヤクルトを低価格で提供してきている。

 ヤクルトは、赤痢や腸チフスなどに悩まされながら、医薬品購入余力がない低所得層にとって安価な栄養食品となっている。すなわち、庶民の強い味方となっており、知名度も高くなっている。国際的な調査会社であるカンター・グループ(本部:英国)の「フィリピンの人気消費者製品ブランド50」2014年版においては、ヤクルトは、前年から4ランク上昇し41位となっている。ちなみに、1位は即席麺の「ラッキー・ミー」、2位はコーヒーの「ネスカフェ」、3位は洗剤の「サーフ」であった。

 近年は、フィリピンにおいても、国民の健康志向の高まりとともに、糖分や脂肪分を抑えた食品の普及が進んでいる。このような背景のもと、フィリピンヤクルトは、カロリーを「ヤクルト」と比較して約25%低減した「ヤクルトライト」を昨年6月16日に新発売した(15年1月30日の株式会社ヤクルト本社ニュースリリースなどより)。