フィリピンのファミリーマート、昨年末87店に
2015/01/13
前年同月末31店から2.8倍に、2月末120店超へ
比パートナーのSSIが11月上場、株価50%上昇
一昨年フィリピンに進出したファミリーマートの店舗網が順調に拡大している。
ファミリーマートのフィリピン1号店 は、2013年4月7日に、マニラ首都圏マカティ市アヤラセンターのショッピングモールグロリエッタ3の1階にオープンした。フィリピンに進出するに当 たっては、ファミリーマートは、伊藤忠商事、フィリピンのアヤラ・グループとルスタン・グループの折半合弁会社SIAL CVSリテイラーズ社(SIAL)とともに、フィリピンにおけるファミリーマート店舗の展開を目的に、「フィリピン ファミリーマート CVS社」(PFM)を、2012年11月29日に設立した。
PEMの本社はマニラ首都圏マ カティ市、当初資本金は2億7,700万ペソ(約6億3,000万円)、出資比率はSIAL60%、ファミリーマート 37%、伊藤忠商事3%である。PFMは東南アジアにおいて、タイ、ベトナム、インドネシアに次ぐ4カ国目の現地法人である。
すなわち、フィリピンに おいては、 フィリピン最大規模の財閥で金融・不動産・通信・電機・水処理など幅広い事業を手掛けるアヤラ・グループと、フィリピンを代表する小売グループであるルス タン・グループの共同出資により設立されたSIALをパートナーとし、アヤラ・グループの持つ店舗物件情報や店舗開発に関する豊富なノウハウや、ルスタ ン・グループの持つフィリピン国内における小売業のノウハウなどを共有できるため、よりフィリピン国内に根差した店舗運営と早期の店舗展開が実現できるも のと期待される。
2014年12月末のフィリピンのファミリーマート数は87店に達し、2013年12月末の31店から2.8倍となっている。 2013年4月の初出店以降、店舗網が順調に拡大しているといえよう。ファミリーマートは先頃、これまで 5年間で300店としていた出店目標を500店に引き上げると表明した。また、今年2月までに120店超という目標も表明されている、現在の出店はほぼマニラ首都圏に限られているが、今後はセブやミンダナオなど地方にも 積極出店する方針である。また、フランチャイズ展開も行うことで出店ピッチを高める意向である。
なお、ルスタン・グループにおけるSIALへの直接の窓口であるSSIグループ(SSI)が2014年11月7日に、フィリピン証券取引所(PSE)に新規上場された。この SSI新規上場も、フィリピンでのファミリーマート展開に弾みをつけることになるものと期待される。ちなみに、SSSIの新規公募(IPO)価格は1株当たり7.50ペソであったが、その後株価が上昇基調を辿り、一時は11.60ペソまで上昇した。1月13日の終値は11.26ペソで、IPO価格にくらべ50%の上昇となっている。
フィリピンのファミリーマート店舗数推移(月末値)
2013年 | 2014年 | ||||||||||||||
時期 | 10月 | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
店舗数 | 16 | 23 | 31 | 33 | 39 | 40 | 41 | 45 | 46 | 51 | 56 | 63 | 70 | 76 | 87 |
(出所:ファミリーマート店舗情報などより作成)