9カ月間の外資投資認可額、35%減の918億ペソ

2014/12/17

BOIとPEZA二桁減少、スービックとクラークが急増
日本148億ペソで1位(シェア16%)、2位シンガポール

 

 国家統計調整委員会(NSCB)によると、2014年第3四半期(7~9月)の政府の7投資機関による外資投資 (FI)認可総額は前年同期比44.4%減の183億1,400万ペソと落ち込んだ。FDI認可案件による推定雇用創出数は前年同期比21.7%増の4万 0,558人。

 [14年第3四半期]
  機関別で最も高い伸び率を示したのはクラーク開発公社(CDC)。認可額は前年同期を3.6倍強上回る5億8,000万ペソ(シェア3.2%)であった。 一方、 認可額が全体の8割を占めたフィリピン経済区庁(PEZA)は前年同期比46.3%減の152億1,000万ペソ(83.1%)、投資委員会(BOI)は 50.2%減の19億3,300万ペソ(10.6%)、スービック湾広域庁(SBMA)は67.2%減の1億2,500万ペソ(0.7%)と大幅に縮小し た。

 業種別では、トップは製造業の前年同期比21.7%減の87億9,200万ペソ(シェア48%)。次いで、管理・支援サービス業の14.7%減の38億 1,700万ペソ(20.8%)、不動産業の312.2%増の24億3,700万ペソ(13.3%)、情報通信業90.6%増の14億5,900万ペソ (8%)など。

 国別では、トップがオランダの44億ペソ(シェア24.3.%)で、主な投資先は製造業、管理支援サービス業、情報通信業。2位は日本の37億ペソ (20.1%)で、主な投資先は製造業、不動産業。第3位は米国の28億ペソ(15.3%) で、主な投資先は管理支援サービス業、情報通信業。次いで、シンガポール(4.9%)、中国(2.9%)、オーストラリア(2.7%)他。

 第3四半期(Q3)のFI認可額内訳(単位:百万ペソ)

投資機関 13年 14年 シェア(%) 伸び率(%)
バタアン自由港区庁(AFAB) 109 156 0.8 43.1
投資委員会(BOI) 3,880 1,933 10.6 -50.2
BOI-ARMM - 228 1.2 -
クラーク開発公社(CDC) 160 580 3.2 263.2
カガヤン経済区庁(CEZA) 46 82 0.4 78.0
経済区庁(PEZA) 28,347 15,210 83.1 -46.3
スービック湾広域庁(SBMA) 379 125 0.7 -67.2
合計 32,920 18,314 100.0 -44.4

  (出所:NSCB資料より作成、注:シェアは14年のもの)


 [2014年年初9カ月間(1~9月)]
 14年年初9カ月間の 政府7機関によるFI認可総額は前年同期比35.4%減の917億5,800万ペソ。PEZA経由が全体の62.4%を占める572億6,800万ペソで あった。最も大幅な伸びを示したのはスービック湾広域庁(SBMA)で、前年同期比21倍増の116億3,000万ペソ(シェア12.7%)、次いでク ラーク開発公社(CDC)の788.2%増の85億 2,100万ペソ(9.3%)。FDI認可案件による推定雇用創出数は前年同期比94.4%増の18万8,807人。

 業種別では、トップが製造業の前年同期比113%増の550億5,900万ペソ(シェア60%)、次いで、不動産業の149%増の114億 5,900万ペソ(12.5%)、管理・支援サービス業の8.2%増の109億3,700万ペソ(11.9%)など。

 国別では、トップが日本の148億ペソ(シェア16.1.%)。2 位はシンガポールの129億ペソ(14.1%)。第3位は中国の102億ペソ(11.1%)(14年12月16日のフィリピン国家統計調整委員会発表よ り)。


 年初9カ月間のFI認可額内訳(単位:百万ペソ)

投資機関 13年 14年 シェア(%) 伸び率(%)
バタアン自由港区庁(AFAB) 109 230 0.3 111.8
投資委員会(BOI) 66,686 13,396 14.6 -79.9
BOI-ARMM - 580 0.6 -
クラーク開発公社(CDC) 959 8,521 9.3 788.2
カガヤン経済区庁(CEZA) 161 133 0.1 -17.3
経済区庁(PEZA) 73,586 57,268 62.4 -22.2
スービック湾広域庁(SBMA) 553 11,630 12.7 2,001.8
合計 142,054 91,758 100.0 -35.4

  (出所:NSCB資料より作成、注:シェアは14年のもの)