JTB、フィリピンへ看護・介護視察ミッション

2014/11/20

ダバオとマニラで人材育成等の最新事情収集
日本の課題探りと未来予測、比観光省が後援

 

  旅行業界最大手のJTBグループはアジア事業拡大に一段と注力している。そして、アジア発着の交流文化事業を拡充しながら、「アジア市場における圧倒的No.1ポジションを確立し、長期的・安定的な成長を可能とする基盤を完成させる」ことを目指した「2020年ビジョン」を掲げている。

 そのようななか、「JTBコーポレートセールス」(東京都新宿区)が、来年2月に「看護介護最新事情視察 フィリピン(ダバオ・マニラ)ミッション」を企画、実施する。アバンセコーポレーション が企画協力、フィリピン観光省が後援する。

  少子高齢化社会を迎える現在、日本でも外国人看護師・介護士の受入れ態勢が序々に整いつつある。同時に慢性的な人員不足を抱える日本の看護・介護の現場にとって海外からの看護・介護サポートの受入れは避けて通れない課題である。高度な専門知識や技術を持つ外国人の定住を促す出入国管理・難民認定法改正案が参院本会議で可決・成立され、様々な人材の受入れが可能になった。

 今回の「フィリピン介護最新事情視察ミッション」は、フィリピンにおける看護や高齢者介護のための人材育成の現状について最新事情を知り、人材の受入れを含めた今後の看護・介護への取組みに活かすための視察ツアーである。その概要は以下のとおり。

開催日時:2015年2月15日(日)~19日(木) 4泊5日、申込締切:2015年1月15日(木)
コース:東京(成田)発着コースと中部(セントレア)発着コース 
参加費:両コースともに大人一人19万8,000 円(ツイン2名1室利用)
     ※燃油サーチャージ(目安24,000円)+成田空港使用料(2,090円)、旅客保安サービス料(520円)または中部国際空港 セントレア使用料(2,570円)+マニラ空港使用料(750ペソ)が別途必要(いずれも2014年11月1日現在の額)
定員:各空港発10名(最少催行人員各10名) 申込受付中
問合わせ先:JTBコーポレートセールス 本社営業部 第五事業部 村岡氏・ボビー氏、TEL:03-5909-8102 FAX:03-5909-8110

<フィリピン(ダバオ・マニラ)ミッションのポイント>
1.看護・介護に関する日本の課題と未来予測

 シンガポール及び台湾などはヘルスケア業界の人材需要の増大を試算し、早々と人材育成や外国からの人材確保、生産性の向上などに力を入れている。両国とも自国の総人口に占める外国人人口の割合は年々右肩上がりで増え続けている。日本も同じアジアの先進国としてグローバル人材の調達が必要不可欠となった。今までは3人で1人を支える騎馬戦型社会であったが、時代は1人で1人を支える肩車型社会に変わりつつある。未来の看護・介護を支えるのは誰か?それはロボットか?、それとも海外人材であるか?。今後の解決の糸口を探る。

2.フィリピンにおける看護・介護候補者における日本語教育
 日比経済連携協定(EPA)によって、2014年、145人が看護師国家資格に挑戦して16人が合格、介護福祉士の国家資格には108人が挑戦して32人が合格。やはり壁は日本語能力。同協定では、不合格者も帰国してからも試験勉強を続け、合格すれば日本で働けるため、その再チャレンジを支援する団体や、国際厚生事業団(JICWELS)が行う面接会で有利になるように、日本語教育を行う団体も活動を活発にしている。また技能実習生の日本語教育や日本生活教育の経験を生かし、将来を見据えた、日本向け家政婦研修や介護職員初任者研修を模索する団体もある。これらの動きを把握、実感できる視察ツアーとする。

<主な視察先・対話先概要>
1.ダバオ:約154万人が暮らすダバオは、日本との関係が深く、戦前には約2万人の日本人が住み、当時は東南アジア最大の日本人街を築いていた。現在もその子孫である日系人が多く、日本料理店をはじめ日本人会など日本との深い絆で結ばれている。
①ミンダナオ国際大学
 日系人会が運営する世界で唯一の大学で、NPO法人日本フィリピンボランティア協会支援の下、2002年に【日比相互補完活動】、【座学だけでなく実践活動を重視する】理念のもと創立。大学には教養学部(国際学科日本語専攻・日本語教育専攻)、人間科学福祉学部(社会福祉学科、心理学科、企業家育成学科)、教育学部(初等教育学科、中等教育学科、英語教育専攻)、学位取得後のコース(日本語通訳コース、高齢介護コース、介護の日本語指導者コース、観光ガイドコース)がある。どの学部でも日本語は必修科目となっている。
②マリナオンドミトリー
 介護が必要な方の施設で、学生や日本人スタッフなど多くの人が住まいを共にする寮である。介護の部屋は一階にあり、幅広い年代層と多くの交流をもつことができる。交代で働く介護スタッフは30人。全員日本の介護施設で体験学習をしたことがあり、日本語が話せる。24時間介護で日本食を提供する。

2.マニラ首都圏(メトロマニラ):マニラ市をはじめとする17の行政地域の集合体がメトロマニラである。現在と過去が交錯する不思議な街で政治、経済、文化、及び交通など全ての中枢を担っている。
①TESDA(フィリピン労働雇用省技術教育技能教育庁)
 フィリピンにおける専門的教育と技術の向上を目的とした機関。TESDA女性センターのホテル・レストランコースや日本料理コース(ABCクッキング社との連携)や、日本へのEPAでマッチングを受けた介護士・看護師候補者の日本語訓練、注目されているフィリピンの家政婦の介護補助人材としての育成を模索している。
②MANILA TYTANA Colleges
 マニラ医師会が創設、日本の学校の同等レベルなキャンパスを保有。看護学コースがある。第2外国語として日本語を1単位を義務化しており、日本との連携を求めている。場所はメトロマニラにあるモールオブASIAの近くにある。
③トロピカルパラダイス日本語センター
 日本語能力試験一級合格者を講師として、フィリピン国内で看護大学を卒業し介護士として日本で就労することを希望する人たちに、介護に生かせる高いレベルの日本語教育を行っている。
④Wellness Place
 ケソン市のFILAMビレッジという高級住宅街で数件の家を介護のためのホームとして利用している。現在も18人をケアしており、これまで日本人も二人滞在していた。日本のグループホームに似ている、一人の利用者に二人の介護士が昼間と夜間に付き添う。各ユニットに5部屋程あるが基本的に一人一部屋。

 「JTBコーポレートセール」は今年6月に「セミナー「看護・介護のグローバル化とフィリピン人看護師・介護士状況について」、8月にセミナー「介護業界・人手不足解消の大ヒント!入管法改正に伴うフィリピン人介護士の可能性」、10月に「フィリピン基本情報セミナー」を開催するなど、フィリピンや看護・介護、語学研修等に関する情報を積極的に発信している。

 なお、「JTBコーポレートセール」は、JTBがこれまで旅を通じて蓄積してきたブランド&ノウハウのすべてを投入し、法人顧客の事業目的達成をサポートする。その領域は販売促進活動、総務・人事、公務、教育事業と実に多種多様。具体的には、マーケティング・プロモーション事業、イベント事業、トラベル事業、会議・研修事業、JTBグローバルビジネスサポート事業、ソーシャルソリューション事業、 地域交流事業、教育機関向け事業などである(日本企業海外進出・会員制サポート「ラピタ」メールマガジン Vol.43などより)。