ジョリビー847店、マクドナルド432店を圧倒

2014/11/16

9月末の差415店で1年前の406店から拡大
比人嗜好追及のメニューや販売戦略の奏功

 

 フィリピンでは、ハンバーガーのジョリビーが、国民食とまで称されるほどの圧倒的な支持を得ている。マクドナルドがハンバーガー市場でトップになれない唯一の主要国がフィリピンでもある。ジョリビーのシェアは約50%と見られる。

 

 ジョリビーはフィリピン最大のファ-ストフード・チェーンのジョリビー・フーズ(JFC)によって運営されている。2014年8月末のJFCのフィリピン国内店舗数は2,258店。内訳はハンバーガーのジョリビー847店、中華のチャウキン404店、ピザのグリーンウイッチ208店、ケーキ・ベーカリーのレッドリボン311店、鶏肉・バーべキュ-のマン・イナサル450店、バーガー・キング38店となっている。海外店舗数は591店舗で総店舗数は2,849店舗に達している。

 一方、フィリピンのマクドナルド・チェーンは、当地の有力持株会社アライアンス・グローバル・グループ(AGI)子会社のゴールデンアーチス・デベ ロップメント傘下のマクドナルド・フィリピンによって展開されている。積極店舗展開によりジョリビーを追撃する意向であるが、ジョリビーとの差がなかなか縮小しない状況が続いている。

 マクドナルド・フィリピンの2014年9月末の店舗数は432店で、前年同月末の389店から43店増加した。一方、フィリピン国内のジョリビー店舗数は847店で、前年同月末の795店から52店増加した。ジョリビーの店舗数は、マクドナルド・フィリピンの約2倍であり、その差は拡大傾向にある。ちなみに、9月末の差は415店で1年前の406店から拡大している。JFC グループ入りしたバーガー・キング38店を加えれば、その差はさらに拡大する。

 フィリピンにおいて、ジョリビーがマクドナルドを圧倒している理由は、フィリピン人の食習慣や嗜好を的確に把握したメニューを開発、提供していることである。フィリピン人はコメが大好きで三食ともに米食というパターンが多い。ジョリビーはライス付きの割安なセットメニューを数多く用意している。また、フィリピン人は甘い味付けを好むことから、ハンバーガーのドレッシングやスパゲティー類などは、マクドナルドよりかなり甘くなっている。外国人には甘すぎる味付けと感じられるが、フィリピン人には、基本的には、味や規格が世界標準で統一されたマクドナルドのメニューよりは遥かに好まれていると思われる。マクドナルドも、フィリピン人好みのメニユーを開発するようになってきてはいるが、ジョリビー人気を覆すには至っていない。


 
 食の基本である味付けでは、フィリピン人の嗜好を徹底的に重視する一方で、セントラル・キッチンの高度活用、店舗スタッフの作業や顧客対応などは米国方式のマニュアルに沿うなど効率性を追求していることもジョリビーの強かさであるといえよう。さらに、子供達の誕生パーティーなどイベント会場を提供、宅配、海外フィリピン人就労者(OFW)から留守宅や知人・友人へのプレゼント宅配、グループ 内異業種チェーンとのシナジー効果最大化、ミツバチ(蜜蜂)を模したキャラクターのフル活用などのマーケティング戦略強化に余念がないことも成功につながっている(ジョリビーフーズとアライアンス・グローバル・グループの決算速報や四半期報告書などより)。