フィリピン人等に対するビザ大幅緩和開始

2014/09/30

 

 

 日本外務省は9月30日に、6月17日の観光立国推進閣僚会議において発表されたフィリピン、インドネシア、及びベトナム3カ国向けのビザの大幅緩和の運用開始時期について、以下の通り発表した。

(1)9月30日より、これら3カ国向けの数次ビザの大幅緩和を開始する。具体的には、ビザ発給要件の緩和に加え、有効期間を最長5年に延長するものである。また,これら3カ国以外の国の居住者は、居住地を管轄する在外公館でも申請可能となる。

(2)これに続き、11月中を目処に、これら3カ国に対し、指定旅行会社の取り扱うパッケージツアー参加者の一次観光ビザの申請手続きを簡素化する。

(3)さらに、12月1日に、インドネシアに対し、在外公館へのIC旅券の事前登録制によるビザ免除を開始する予定である。

 <インドネシア、フィリピン、ベトナム国民に対する数次ビザ申請手続きの概要>
 インドネシア、フィリピン、ベトナム国民に対する数次有効の短期滞在ビザ(滞在期間:15日又は30日、ビザの有効期間:最長5年)を申請する際の手続の概要は以下のとおり。なお、この数次ビザは観光、商用、親族訪問等の目的が対象であり、日本国内において収入を伴う事業を運営する活動または報酬を受ける活動を行うことは認められない。

1. 申請人の条件
1回の滞在が30日以内であり、ICAO標準のMRP又はIC一般旅券を所持し、かつ、数次ビザの発給を希望するインドネシア、フィリピン、ベトナム国民であって、次のいずれかに該当する者
(1) 過去3年間に日本への「短期滞在」での渡航歴及び渡航費用支弁能力を有する者
(2) 過去3年間に日本への「短期滞在」での渡航歴及びG7(日本を除く)への「短期滞在」での複数回の渡航歴を有する者
(3)十分な経済力を有する者
(4)(3)の配偶者及び/又は子

2. 申請に必要な書類
(1)過去3年間に日本へ「短期滞在」での渡航歴及び渡航費用支弁能力を有する者
ア ビザ申請書(写真貼付)
イ 旅券(ICAO標準のMRP又はIC一般旅券に限る)
ウ 過去3年以内の日本への短期滞在ビザ及び入国印が確認できる現有旅券又は旧旅券
エ 申請人の所得証明書,預金通帳又は納税証明書のいずれか1点
オ 申請人の在職証明書
カ 数次の渡航目的を説明する資料
(キ 申請人の国籍国以外の国に居住している場合)当該国に合法的に居住していることが確認できる資料

(2)過去3年間に我が国へ「短期滞在」での渡航歴及びG7(日本を除く)へ「短期滞在」での複数回の渡航歴を有する者
ア ビザ申請書(写真貼付)
イ 旅券(ICAO標準のMRP又はIC一般旅券に限る)
ウ 過去3年以内の日本への短期滞在ビザ及び入国印が確認できる現有旅券又は旧旅券
エ 過去3年以内の日本への短期滞在ビザ及び入国印、及びG7(日本を除く)への短期滞在ビザ及び入国印が確認できる現有旅券又は旧旅券
オ 申請人の在職証明書
カ 数次の渡航目的を説明する資料
キ( これら3か国以外の国に居住している場合)当該国に合法的に居住していることが確認できる資料

(3)十分な経済力を有する者
ア ビザ申請書(写真貼付)
イ 旅券(ICAO標準のMRP又はIC一般旅券に限る)
ウ 申請人の所得証明書、預金通帳等十分な経済力を有することを証明する資料(その他、株の配当金証明書、年金証書、退職金証明書、遺産相続証明書、賃貸借契約書、土地登  記書、不動産権利書等)
エ 申請人の在職証明書
オ 数次の渡航目的を説明する資料
カ (申請人の国籍国以外の国に居住している場合)当該国に合法的に居住していることが確認できる資料

(4)上記(3)に該当する十分な経済力を有する者の家族(配偶者及び/又は子)
ア ビザ申請書(写真貼付)
イ 旅券(ICAO標準のMRP又はIC一般旅券に限る)
ウ 家族(配偶者及び/又は子)であることを証明する資料
エ (上記2(3)の者とは別にビザ申請する場合)上記2(3)のウ及びエ
オ 数次の渡航目的を説明する資料
カ (申請人の国籍国以外の国に居住している場合)当該国に合法的に居住していることが確認できる資料
なお、ビザ審査上必要な場合には、追加資料を求めることがある。

3. その他
申請は申請人が居住する最寄りの日本大使館または総領事館のみで受理される。(旅行等での第三国で申請は原則としてできない。) 詳細については、日本大使館または総領事館に問い合わせされたし。また、審査の結果、一次有効のビザを発給する場合がある。


 なお、今回の措置により、訪日外国人2,000万人達成という高みを目指す観光立国推進、成長戦略、ひいては人的交流の促進に貢献することが期待される(14年9月30日の日本外務省発表より)。