昨年進出の比ファミリーマート、50店突破

2014/08/14

 昨年フィリピンに進出したファミリーマートの店舗網が順調に増加している。

 ファミリーマートのフィリピン1号店 は、2013年4月7日に、マニラ首都圏マカティ市アヤラセンターのショッピングモールグロリエッタ3の1階にオープンした。フィリピンに進出するに当 たっては、ファミリーマートは、伊藤忠商事、フィリピンのアヤラ・グループとルスタン・グループの折半合弁会社SIAL CVSリテイラーズ社(SIAL)とともに、フィリピンにおけるファミリーマート店舗の展開を目的に、「フィリピン ファミリーマート CVS社」(PFM)を、2012年11月29日に設立した。

 すなわち、フィリピンにおいては、 フィリピン最大規模の財閥で金融・不動産・通信・電機・水処理など幅広い事業を手掛けるアヤラ・グループと、フィリピンを代表する小売グループであるルスタン・グループの共同出資により設立されたSIALをパートナーとし、アヤラ・グループの持つ店舗物件情報や店舗開発に関する豊富なノウハウや、ルスタン・グループの持つフィリピン国内における小売業のノウハウなどを共有できるため、よりフィリピン国内に根差した店舗運営と早期の店舗展開が実現できるものと期待される。

 PEMの本社はマニラ首都圏マカティ市、当初資本金は2億7,700万ペソ(約6億3,000万円)、出資比率はSIAL60%、ファミリーマート 37%、伊藤忠商事3%である。PFMは東南アジアにおいて、タイ、ベトナム、インドネシアに次ぐ4カ国目の現地法人である。

 2014年7月末のフィリピンのファミリーマート数は51店に達し、昨年10月末の16店、11月末の23店、12月末の31店、1月末の33店、2月末の39店、3月末の40店、4月末の41店、5月末の45店、6月末の46店からさらに増加した。 2013年4月の初出店以降、順調に拡大しているといえよう。5年以内に300店体制を構築する目標が表明されている。

 なお、高成長が続くフィリピンのコンビニエンス・ストア業界は業界トップ(店舗数シェアで約46%)のセブン・イレブンをミニストップやマーキュリー・セルフサービスが追うという構図になっている。7月末の店舗数はセブン・イレブン1,127店(推定値)、ミニストップが423店(詳細は別掲)となって いる(株式会社ファミリーマートのウエブサイトなどより)。

フィリピンのブランドコンビ二エンス・ストア店舗数とシェア

  2010年末 11年末 12年末 13年末 13年シェア 14年3月末 6月末 7月末
セブン・イレブン 551 689 829 1,009 46% 1,049 1,121 1,127
マーキュリー・セルフサービス 287 345 606 680 31% N.A. N.A. N.A.
ミニストップ 332 327 337 386 18% 402 414 423
サンミゲル・フードショップ 13 25 60 63 3% N.A. N.A. N.A.
ファミリーマート - - - 31 1% 40 46 51
サークルK - - - 2 0% N.A. N.A. N.A.
合計 1,183 1,386 1,832 2172 100% N.A. N.A. N.A.
(出所:フィリピン・セブン資料などより作成、ミニストップ店舗数は日本側発表値、セブン・イレブンの7月末数値は推定値)