技術革新度、フィリピン100位(143カ国中)

2014/07/20

昨年の90位から低下、ASEAN主要国で最低
タイ48位、ベトナム71位、インドネシア88位

 

 世界知的所有権機関(WIPO)、コーネル大学、国際的ビジネス・スクールであるINSEADは7月18日に、2014年版グローバル・イノベーション・インデックス(GII、国際技術革新指数)報告書を発表した。



 この報告書は、法的整備、研究開発関連の人材、特許取得件数、科学技術論文の発表数、IT活用度など7分野81項目を点数化して国別に比較している。知識パートナーのインド産業連合(CII)等や、14名の国際的専門家からなる諮問委員会の協力を得ている。

 143カ国・地域対象の2014年GIIの上位国は 1位スイス、2位英国、3位スウェーデン、4位フィンランド、5位オランダ、6位米国、7位シンガポール、8位デンマーク、9位ルクセンブルグ、10位香港となっている。

 日本は21位で、昨年の22位、一昨年の25位からは回復傾向となっているが、ベストテンの常連となっているシンガポール、香港のほか、16位の韓国に後れを取っている。中国は29位、インドは76位であった。

 各地域におけるトップは、ヨーロッパにおいてはスイス(世界ランク1位)、北米では米国(同6位)、東南アジア及びオセアニアではシンガポール(同7位)、中央及び南アジアではインド(76位)、北アフリカ及び西アジアではイスラエル(同15位)、ラテンアメリカ及びカリブ諸国ではバルバドス(同41位)、そしてサブサハラではモーリシャス(同40位)であった。

 東南アジアでは、7位のシンガポールのほか、マレーシア33位、タイ48位、ベトナム76位、インドネシア87位、ブルネイ88位、フィリピン100位、カンボジア106位、ミャンマー140位などとランクされている。

 このように、フィリピンは100位で前年の90位(142カ国中)から10ランク低下、引き続きASEAN主要国での最低評価となった。分野別指数では環境・組織で108位、人材・開発で121位、インフラで94位、市場で93位、事業で113位、知識・技術アウトプットで68位、創造性で98位と総じて厳しい評価となっている(14年7月18日の世界知的所有権機関プレスリリーストなどより)。