比でもラファージュとホルシム統合の動き活発化

2014/07/07

セメント業界再編成へ、断トツ企業誕生へ

 

 セメント世界大手のラファージュ(フランス)とホルシム(スイス)は、監督機関の承認を前提に2015年前半で合併することで合意している。新会社ラファージュホルシムは90カ国で事業展開、年産能力は約4億3,000万トンと2位の倍以上の世界断トツとなる。

 この合併の承認を得るため、合併後のシェアが高くなる国では資産を売却することになる。両社は7月7日に、合併の承認を得るために売却を予定している世 界各地の事業リストを公表した。それによると、英国、オーストリア、フランス、ドイツ、ハンガリー、ルーマニア、セルビアなどの欧州事業を売却するとのこ と。さらに、フィリピン、カナダ、モーリシャス、ブラジルの一部事業の売却も目指すとのことである
 
 このような動きを受けて、フィリピンでも両社の現地法人の事業統合の動きが活発化している。ラファージュの現地法人であるラファージュ・リパブリック と、ホルシムの現地法人であるホルシム・フィリピンは、各々7月6日に取締役会を開催、両社の事業統合を承認した。

 ただし、本体の資産売却候補のなかにラファージュ・リパブリックのブラカン工場とノルサガライ工場、子会社ラファージュ・イリガンのイリガン工場が含ま れている。したがって、これらは事業統合の対象から除外された。いずれにしても、フィリピンでも断トツのセメント企業が誕生することになりそうである(14年7月7日のフィリピン証券取引所回覧 03678-2014号などより)。