東京海上、フィリピン開業50周年

2014/05/28

ユーチェンコ・グループとの合弁事業

 

 東京海上が、フィリピン開業/ユーチェンコ・グループとの提携50周年を迎えている。

 東京海上としてのフィリピン進出の歴史は古く、1901年に英国系商社を総代理店として営業開始をするも、太平洋戦争敗戦により、営業停止を余儀なくされた。

 戦後、当地有力財閥であるユーチェンコ・グループと緊密な関係を構築し、1964年5月12日に同グループの中核保険会社であるマラヤン保険会社、米国系のContinental保険会社、東京海上の3社で合弁会社「パンマラヤン保険会社(Pan Malayan Insurance Corporation)」を設立、同年6月に主に日系のフィリピン進出企業を対象に保険の元受業務を開始した。出資比率はマラヤン保険会社50%、 Continental保険会社20%、東京海上30%であった。

  1997年には東京海上がContinentalの持分を買い取り、東京海上マラヤン保険会社(Tokio Marine Malayan Insurance co., Inc.:TMMIC)に名称変更した。出資比率はMalayan 50%、東京海上50%となった。

  2008年にはTMMICをマラヤン保険会社に統合、マラヤン社の社内カンパニーとして、東京海上部門(Malayan Insurance Co., Inc. Tokio Marine Division)を設立、現在に至っている。マラヤン保険会社への出資比率はMICO Equity 88.73%、東京海上アジア(Tokio Marine Asia) 11.27%である。

 主要顧客は常石造船、パナソニック、三菱自動車、横浜ゴム、エプソン、旭硝子、トヨタ自動車、川崎重工、丸紅、伊藤忠、TDK、スズキ、三菱商事、ホンダなど日系企業約600社となっている。取扱保険種目は財物(火災)保険、貨物保険、船舶保険、工事保険、賠償責任保険、自動車保険、傷害保険などである。

 なお、マラヤン保険は、フィリピン損害保険業界のトップクラス企業である。保険庁収入などにおいて、三井住友海上が49%出資するBPI/MSインシュアランス、損保ジャパンの合弁相手であるプルーデンシャル・ギャランティー&アシュアランス(PGA)などと首位を争っている。