日本の地方銀行33行が比メトロバンクと提携

2013/07/23

最大行BDOユニバンクとは7行、計40行に
JBICと両行の業務協力覚書に参加
 

  国際協力銀行(JBIC)は、日本の中堅・中小企業の海外進出支援体制を整備・強化している。

 

 その一環として、今年3月20日に、フィリピンの有力拡大商業銀行(ユニバーサルバンク)であるBDOユニバンク.(BDO)及び、メトロポリタン バンク&トラスト(メトロバンク)との間で、日本の地域金融機関を通じた中堅・中小企業のフィリピンへの進出支援体制の整備に係る覚書を締結した。

 この覚書は、日本の地域金融機関の取引先である中堅・中小企業のフィリピン進出を支援するための具体的な協力・連携について、BDO及びメトロバンクの夫々とJBICとの間で継続的に協議する枠組みを構築するものである。

 なお、2012年末の総資産はBDOが1兆2,503億ペソ、メトロバンクが1兆0,400億ペソで、夫々、業界トップ、第2位となっている。また、この2行のみが1兆ペソの大台を突破している。すなわち、JBICの覚書相手先は、業界上位2行(総資産ベース)である。

 このJBICとフィリピンのトップ2行との日本の地域金融機関を通じた中堅・中小企業のフィリピンへの進出支援体制の整備に係る覚書に参加する形で、BDOないしはメトロバンクとの間で、日本の地域金融機関合計40行が提携関係を結んだ。これらの提携により、当該地域金融機関を通じて、日本の中堅・中小企業がBDOないしはメトロバンクのサービスをより一層効果的に活用できるようになることが期待される。

 フィリピンはASEANで第2位の9,500万人を超える人口を有し、近年の高い経済成長率、豊富な若年人口、公用語である英語でのコミュニケーションが容易であること等を理由に、改めてその潜在力・重要性が認識され、日本企業の同国への進出が活発化している。過去3年間のフィリピンに対する海外直接投資に占める日本の割合は、1位が1回、2位が2回(認可額ベース)であるなど、フィリピンにおける日本のプレゼンスは高く、今後も日本企業の同国への進出が拡大していくことが見込まれる。

 一方、中堅・中小企業を顧客に持つ日本の地域金融機関は、現在フィリピンに拠点を有しておらず、顧客である中堅・中小企業がフィリピンに進出する際に、木目細やかなサポートを行うことへの制約となっている。BDOないしはメトロバンクとの提携に参加した40行は、今後、BDOないしはメトロバンクの日系企業担当窓口(ジャパンデスク)やそれぞれの銀行のフィリピン国内の拠点網を活用しながら、中堅・中小企業の現地進出を支援して行く予定である。

<BDOとの提携行(7行)>
北都銀行(秋田県)、荘内銀行(山形県)、常陽銀行(茨城県)、千葉興業銀行(千葉県)、十六銀行(岐阜県)、阿波銀行(徳島県)、第三銀行(三重県)

<メトロバンクとの提携行(33行)>
山形銀行(山形県)、岩手銀行(岩手県)、東邦銀行(福島県)、武蔵野銀行(埼玉県)、千葉銀行(千葉県)、東京都民銀行(東京都)、第四銀行(新潟県)、福井銀行(福井県)、清水銀行(静岡県)、三重銀行(三重県)、滋賀銀行(滋賀県)、京都銀行(京都府)、南都銀行(奈良県)、紀陽銀行(和歌山県)、山陰合同銀行(島根県)、山口銀行(山口県)、四国銀行(高知県)、大分銀行(大分県)、鹿児島銀行(鹿児島県)、琉球銀行(沖縄県)、北九州銀行(福岡県)、北洋銀行(北海道)、栃木銀行(栃木県)、大光銀行(新潟県)、長野銀行(長野県)、富山第一銀行(富山県)、愛知銀行(愛知県)、名古屋銀行(愛知県)、みなと銀行(兵庫県)、もみじ銀行(広島県)、徳島銀行(徳島県)、香川銀行(香川県)、愛媛銀行(愛媛県)
(13年7月23日の株式会社国際協力銀行発表より)