フィリピン人の観光訪日、数次ビザ発給へ

2013/06/12

べトナム人にも、タイ・マレーシア人は免除に
観光立国実現に向けビザ要件を一気に緩和

  日本が、フィリピンなどASEANからの訪日外国人ビザ要件を緩和した。


 日本政府は6月11日に、第2回となる観光立国推進閣僚会議を開催した。この会議において、安倍総理は「日本には、素晴らしい自然、文化、歴史、料理など、世界の人々に自信をもって勧められる観光資源がある。これらを活かし、魅力にあふれる観光立国の実現に向け、『アクション・プログラム』をとりまめた」と強調した。

 この『アクション・プログラム』において、ASEAN諸国からの観光客の査証(ビザ)要件緩和が打ち出された。、その内容は以下のとおり。
1.タイ・マレーシア人観光客のビザは免除
2.フィリピン・ベトナム人観光ビザの数次ビザ化
3.インドネシア人の観光数次ビザの滞在期間延長 
 これらにより、ASEAN諸国からの観光客に対するビザ要件が一気に緩和されることとなった。これらの措置は今年夏までに実施される。

 これまで、フィリピン人やベトナム人の観光目的の短期滞在ビザは、1回限り有効で、訪日毎にビザ取得が必要であった。しかし、今後は観光ビザの数次化により、その有効期限中は、何度でも訪日が可能となる。

 なお、日本は、成長戦略により力強い日本経済を立て直し、近隣諸国以上に魅力にあふれる観光立国の実現に向け強力に施策を推進すべく、今年3月、第1回観光立国推進閣僚会議を開催し、アクション・プログラムの作成に着手した。以来、観光立国推進ワーキングチーム(座長:鶴保国土交通副大臣)において有識者会議の意見を聴きながら、主に、訪日外国人旅行の促進に関する新規性の高い施策を検討してきた。

 ビザ要件の緩和については、「2013年に訪日外国人旅行者数1000万人を達成し、さらに、2000万人の高みを目指すとの目標を掲げ、世界最先端の観光立国を実現するため、日・ASEAN友好協力40周年を契機として、治安への十分な配慮を前提としつつ、年内のできるだけ早期に、ASEAN諸国からの観光客に対して、ビザ要件の緩和を更に進める。また、一定の要件を満たした外国人の長期滞在を可能とする制度の導入について検討する」との方針が打ち出されていた(13年6月11日の日本首相官邸発表などより)。