ボニファシオの高級コンドミニアムで爆発

2013/06/01

3名死亡、人気スポットでの事故に衝撃走る
開発企業のアヤラランドが公式声明発表
 

  5月31日夜に、マニラ首都圏タギグ市ボニファシオ・グローバル・シティ(BGC)の高級コンドミニアムで爆発事件が発生した。


 

 爆発が起こったのは、日本人も多く居住する高級コンドミニアム「2セレンドラ」5階の501号室で、3人が死亡、5人が負傷した。爆発の衝撃で外壁の一部が吹き飛び、そのコンクリートの塊が落下、駐車中の配達用トラックを直撃、乗車していた家電販売店のフィリピン従業員が死亡した。日本人の被害はなかったもようである。

 BGCは、国軍基地フォート・ボニファシオ跡地再開発事業で誕生したフィリピンの最先端コミュニティーである。首都圏マカティ市に隣接し、高級コンドミニアム、近代的ショッピング・センター・著名小売店・飲食店等の小売ゾーン、高級オフィス・ビルなどで構成され、人気スポットとなっている。フィリピン証券取引所(PSE)もマカティ市から移転する予定である。マニラ日本人学校も立地している。

 このような人気スポットであり治安が非常に良いとの定評のあるBGCでの爆発事件は、大きな衝撃を与えたようだ。国家警察(PNP)等が爆弾検知犬などを使った捜査を行っているが、爆弾の起爆装置や部品類は検出されていない。ただ、ロハス内務自治長官は「爆弾の痕跡は検出されなかったが、爆弾でないとは断定できない」とコメントした。そして、爆発事件が発生した501号室付近は6月1日午後時点でも立ち入り禁止となっている。

フォート・ボニファシオ再開発で大きな役割を果たし、「2セレンドラ」も開発したアヤラランド(ALI)は、6月1日に、この爆発事件に関する公式声明を発表した。その声明において、「現時点で、この爆発事件の犠牲者は3名、負傷者は5名と確認されている。ALIはこれら被害者の状況を注視していく。死者の家族には必要な援助を行う」と表明した。
 
 また、ALIは安全いう観点から、「2セレンドラ」のセクションA・Bを立ち入り禁止とするとともに、その他のセクションに関しても安全確認のための検査を行っている。そして、立ち入り禁止区域の住人には、警察当局による帰宅承認が得られるまで、代替宿泊施設を提供する。

 ALIは「爆発事件に関する警察の調査に対して、密接な協力を行っている。ALIは事故の原因等に関しての最終結論を発表する立場にはないが、事故解明に有効な最新情報を提供していく」とも表明した(13年6月1日のフィリピン国家何災害対策本部やアヤラランドの発表などより)。