フィリピン株ファンド、1年間で75%上昇

2013/05/08

国際株式型での首位続く:13年4月末時点
設定(2010年5月末)来の上昇率は174%
  

  キャピタル アセットマネジメント(東京都千代田区内神田、代表者:杉本年史社長)が運用する「フィリピン株ファンド」が、好調なパフォーマンスを見せている。

 「フィリピン株ファンド」の2013年4月末時点での過去1年の上昇率(リターン)は75.35%で、日本の国際株式型ファンドの運用実績ランキング第1位の座を継続させている(モーニングスター集計・発表、対象は純資産10億円以上のファンド、過去1年実績比較、5月8日時点の集計、以下同様)。

 ちなみに、第2位は野村アセットマネジメント「(オーロラⅡ) トルコ投資F」の71.30%、第3位は野村アセットマネジメント「(ノムラ・アジア)フィリピン・フォーカス」の68.92%、第4位は損保ジャパン日本興亜アセットマネジメント「フォルティス・トルコ株式『愛称:メルハバ』」の65.38%、第5位は損保ジャパン日本興亜アセットマネジメント「ライジング・トルコ株式ファンド」の65.19%であった。

 「フィリピン株ファンド」は、過去1年間のシャープレシオ・ランキングでも3.65で首位となっている。第2位はJPモルガン「JF アジア・オセアニア高配当株式ファンド『愛称:アジアの風』」の3.43、第3位は「(ノムラ・アジア)フィリピン・フォーカス」の3.41であった。
 シャープレシオはポートフォリオが取っているリスクに見合うだけの収益をあげているかどうかをチェックするための指標であり、同じ運用利回りであってもシャープレシオが高いポートフォリオの方が高いリスク(収益のブレ)がない効率的な運用ができていると評価することができる。シャープレシオの値が高ければ、リスクを抑えながらも高いリターンを得た効率的なファンドと言える。

 4月末時点の「フィリピン株ファンド」の上昇率は1カ月間で6.76%、3カ月間で19.24%、6カ月間では64.12%、そして1年間で75.35%となっている。設定日(2010年5月28日)以来の上昇率は173.72%(以上、上昇率は、分配金を再投資したものとして計算)に達している

 「フィリピン株ファンド」は、フィリピン株式の中から比較的割安で投資魅力度の高い銘柄への投資に注力し、分散投資されたポートフォリオを構築することを目指している。トップダウン分析とボトムアップ分析を組み合わせたアプローチを用いている。トップダウン分析ではマクロ経済動向および政治情勢等の見通しについて検討し投資判断に活かす。ボトムアップ分析ではPER(株価収益率)などの指標分析やその他情報等を参考にして銘柄の配分を決定する。

 ちなみに、3月末時点での「フィリピン株ファンド」の組み入れ銘柄の業種別構成比率は銀行22.2%、資本財20.7%、不動産18.7%、各種金融13.7%、食品・飲料・煙草7.1%、その他10.7%、現金等6.9%となっている。
 組入上位銘柄とそれらの構成比率は、SMインベストメンツ11.3%、アヤラランド8.6%、アヤラコープ8.1%、BPI銀行7.2%、ユニバーサル・ロビーナ6.5%、JGサミット6.1%、SMプライム5.8%、BDOユニバンク5.7%、メトロ・パシフィック5.6%、メトロバンク5.1%などである。

 なお、フィリピンの良好なマクロ環境を背景に、欧州系のフィッチ、米国のS&P、日本格付研究所(JCR)などの有力格付機関によるフィリピン格付引き上げが相次いでいる。今後もフィリピン格付引き上げの動きが続き、フィリピンの信用力向上、海外企業からの投資拡大につながると予想される。
 
 キャピタル アセットマネジメントは、「海外フィリピン人就労者(OFW)からの本国送金が堅調なこともあって、フィリピン内需は好調である。それに加えて、海外投資が増加することにより、フィリピンの経済成長は加速する」と考えている。そのなかで、特に消費関連、インフラ関連、銀行、不動産などのセクターが恩恵を大きく受けると見ている(モーニングスター株式会社ウエブサイトやキャピタル アセットマネジメント株式会社の月次レポートなどより)。