フィリピン証券取引所54%増益、活況な株式市場反映
2013/03/19
売買代金27%増、企業の調達額倍増の2,191億ペソに
フィリピン証券取引所(PSE、自身もPSEに上場)が、2012年度(1月~12月)決算速報を発表した。
それによると、総収入は前年比30.8%増の13億1,000万ペソ、営業収入は同27%増の11億4,000万ペソに達した。株式市場活況や38回に及んだ株価最高値更新を背景に、売買関連手数料が同20.3%増の2億4,396万ペソと二桁増加した。また、GTキャピタル、イーストウエスト・バンク、ロックウェル・ランドなどが新規上昇したほか、公募増資、株主割当増資、第3者割当増資などが活発化したことなどが大幅増収につながった。
ちなみに、2012年のフィリピン証券取引所指数は33%上昇した。1日当たり平均売買代金は同27%増の72億6,000万ペソに達した。また、上場関連収入は同30.9%増の5億6,204万ペソに達した。また、企業のPSEでの資金調達額は同103.8%増の2,191億ペソへと倍増超となった。
大幅増収効果に加え、総費用が14%増に抑制されたことなどで、2012年の純利益は同53.7%増の6億2,417万ペソへと大幅増加した。
フィリピン株式市場は、2013年に入って、上昇ピッチを加速化させており、年初から3月15日まで既に15%上昇、この間の最高益更新は23回に及んでいる。したがって、2013年のPSEの業績も続伸するとの期待が高まっている(13年3月18日のフィリピン証券取引所回覧2274-2013号)。
フィリピン証券取引所の指数、規模、売買額等の推移
項目 | 2008年 | 2009年 | 2010年 | 2011年 | 2012年 | 12年の伸率 | 今年3月15日 |
フィリピン証券取引所指数 | 1,872.85 | 3,052.68 | 4,201.14 | 4,371.96 | 5,812.73 | 33.0% | 6,654.60 |
年末時価総額(億ペソ) | 40,692 | 60,291 | 88,611 | 86,970 | 109,301 | 25.7% | 124,045 |
国内企業時価総額 | 24,741 | 39,919 | 68,922 | 72,390 | 94,163 | 30.1% | 107,666 |
外国企業時価総額 | 15,952 | 20,372 | 19,689 | 14,580 | 15,138 | 3.8% | 16,379 |
1日平均売買代金(億ペソ) | 31.1 | 41.1 | 49.5 | 57.1 | 72.6 | 27.1% | 101.8 |
外人の売買代金シェア | 48.7% | 32.4% | 38.1% | 37.8% | 45.0% | - | 49% |
外人買越額(億ペソ) | -221.6 | 149.2 | 356.2 | 565.2 | 1,099.8 | 94.6% | 424.0 |
PER(株価収益率) | 8.95倍 | 23.26倍 | 21.32倍 | 16.57倍 | 17.97倍 | - | 20.52倍 |