フィリピン産の養殖海老から基準値超の飼料添加物

2013/02/06

エトキシキン検出、厚生労働省が全ロット検査命令

 日本厚生労働省は2月6日に、「フィリピン産養殖海老やその加工品(簡易な加工に限る、油ちょうされたものを除く)に関して、食品衛生法第26条第3項に基づく検査命令(輸入届出ごとの全ロットに対する検査の義務づけ)を実施することとした」と発表した。


 これは、検疫所での輸入時のモニタリング検査の結果、フィリピン産養殖海老から基準値を超えるエトキシキンが検出されたことによる。具体的には、東京シーフーズや西原商会が輸入した冷凍養殖有頭海老から各々0.02ppm、0.03ppmが検出された。

 エトキシキンは、農薬(成長調整剤)、飼料添加物(抗酸化剤)として使用され、魚介類(魚類に限る)には1ppm、鶏の筋肉には0.05ppm、りんごには3.0ppmの基準値が適用されるが、基準値の定められていない海老には、一律基準である0.01ppmが適用される(13年2月6日の日本厚生労働省発表より)。

フィリピン産養殖海老の輸入実績(2011年4月1日から2013年2月1日まで:速報値)

届出年度 届出件数 届出重量(トン) 検査件数* 違反件数
2011年 376 3,078.36
2012年 290 2,465.03 16 2(エトキシキン)
 (出所:日本厚生労働省資料より)