ミニストップのフィリピン店舗数、昨年末337店に

2013/01/25

業界トップのセブン・イレブンは現在約830店に
ファミリーマートも来月にフィリピン初出店予定

 ミニストップ株式会社のウエブサイトによると、2012年12月末の店舗数は、日本国内において2,183店(サテライト店など含む)。海外においては2,294店(韓国:1,892店、フィリピン:337店、中国:49店、ベトナム16店)となり、国内外総店舗数は4,477店に達成している。
 

 ミニストップ株式会社は昨年3月に公表した中期経営計画に基づき、アジアでの出店拡大に取り組んでおり、2013年度には海外店舗数を3500店へ拡大するとの方針を表明している。その一環として、ベトナムへも出店したのである。さらに、2013年1月18日には、カザフスタンのアルマティ市内に第一号店を開店した。日本のコンビニエンスストア初の中央アジア出店である。

 フィリピンのミニストップは、ロビンソンズ・コンビニエンス・ストアーズ(RCSI)によってフランチャイズ展開されている。RCSIは、三菱商事、ミニストップ株式会社、ゴコンウェイ・ファミリー傘下のロビンソン・リテイル・グループとの共同事業である。1997年にRCSIとミニストップ本社との間でカントリー・フランチャイズ契約が締結された。

 そして、ミニストップ株式会社は2011年央に、RCSIが実施する第三者割当増資を引き受けた。このミニストップ株式会社によるRCSI増資引き受け額は2億2600万ペソで、累計出資額は2億5000万ペソへと大幅増加。出資比率もそれまでの4%から25%へと急上昇、三菱商事を抜いてRCSIの第2位の株主となった。

 海外成長戦略の一環として、ミニストップ株式会社は、フィリピンにおけるエリアフランチャイジーであるRCSI 社の店舗拡大戦略に寄与する為、同社の第三者割当増資を引き受けることを決定したのである。また、増資引受とともに持分比率を25%へ増加させることによりRCSI 社に対する指導と業務支援の強化を図り、RCSI 社の業績向上を実現することで、将来の貢献利益の増加を図る方針である。

 ただし、2011年から2012年にかけては、フィリピンでの店舗立地戦略の見直しを優先させたようであり出店数は急ピッチでは伸びていない。2011年末の店舗数は327店であり、2012年1年間では10店の増加にとどまっている。
 しかし、2010年12月末の332店から2011年6月に一旦320店まで減少した後に再増加に転じており、2012年末の店舗数は2010年末を上回ってきており、今後は出店ピッチが高まると予想される。

 フィリピンのコンビニエンス・ストア業界は離陸期入りした段階と言える。そして、業界トップのセブンイレブンをミニストップが追うという構図になっている。フィリピンのセブン・イレブンは台湾資本のプレジデント・チェーンがマジョリティーを握るフィリピン・セブン社によって運営されている。ウエブサイトによると、2012年末のフィリピンのセブン・イレブン店舗数は822店(ウエブサイトの速報値ベース)となっている。そのウエブサイトでは2013年1月25日時点では829店と表示されている。


 また、ファミリーマート、伊藤忠商事、フィリピンのアヤラ・グループとルスタン・グループの合弁会社SIAL CVSリテイラーズ社(SIAL)の3社は、フィリピンにおけるファミリーマート店舗の展開を目的に、「フィリピン ファミリーマート CVS社.」(PFM)を、昨年11月29日に設立し、エリアフランチャイズ契約を12月4日に締結した。
 PFMは東南アジアにおいて、ファミリーマートのタイ、ベトナム、インドネシアに次ぐ4カ国目の現地法人である。2013年2月を目処に、フィリピン1号店をマニラ首都圏にて開店することを予定しており、5年以内に300店体制を構築する方針である(ミニストップ株式会社資料などより)。