贈賄疑惑のユニバーサルE、現地大手不動産と提携
2012/12/12
ロビンソンズ・ランドが大型カジノリゾート建設に参画
日本のカジノ・娯楽関連企業であるユニバーサルエンターテインメント(旧社名アルゼ、ジャスダック上場、以下UE)は、12月12日に、「UEグループと、フィリピンの不動産開発大手であるロビンソンズ・ランド(RLC)は、UEグループがマニラ湾において推進しているカジノ・リゾートプロジェクト『マニラベイ・リゾーツ』に関して、基本合意書に署名した」と発表した。
基本合意された主な内容は以下の通り。
1.RLCが、当該プロジェクトの運営会社となるタイガーリゾーツ、レジャー&エンターテインメント(現在UEグループが100%所有)の少数株式を取得する。
2.RLCは、当該プロジェクトの土地保有会社イーグル Ⅰランド・ホールディングス(UEの連結子会社)の過半株式を取得する。
3.RLCは、当該プロジェクトの商業施設、バジェット・ホテル、住宅施設の開発を担う。
4.最終契約は2013年1月31日までに行うものとする。
フィリピン政府は、国家プロジェクトとして観光事業を強力に推進することを目的に、マ二ラ湾岸沿いに「マニラベイ・エンターテインメントシティー」を創設、UEグループを含む4グループのカジノ複合リゾート施設の開発が行われつつある。
UEグープルのプロジェクトは『マニラベイ・リゾーツ』と称され、世界最大規模のカジノ施設を含む豪華ホテルや高級レストラン、商業施設、バジェットホテル、コンドミニアム、世界最大級の噴水やビーチクラブを兼備した一大複合リゾート開発が計画されている。
UEグループ゚は、2008年7月にプロジェクト用地取得、2008年8月に暫定カジノ・ライセンス取得などの準備を進めてきた。UE社の推定総投資額は20億ドル超とも報じられてきている。
しかし、この事業における認可プロセスなどにおいて、UEグループからフィリピン賭博公社の当時のトップなどに巨額の不正資金が流れたのではとの疑惑が生じ、最近米国やフィリピン当局が捜査に着手している。
この時期に、フィリピンの有力財閥ゴコンウェイ・ファミリー傘下の大手不動産ロビンソンズ・ランドが、UEとの提携基本合意書に署名したことが注目されている(12年12月12日の株式会社ユニバーサルエンターテインメントIRリリースなどより)。