伊藤忠マニラ支店100周年、マニラ麻生産を支援

2012/06/10

 伊藤忠商事マニラ支店が100周年を迎え、6月8日に、マニラ首都圏マカティ市アヤラ・ミュージアムにおいてその記念セレモニー・パーティーを実施した。各界から多数が参加、盛大なセレモニーとなった。



 このイベントにおいては、マニラ支店の歴史や現在の事業が紹介されたあと、フィリピン経済区庁(PEZA)のデリマ長官、伊藤忠商事の岡藤正広代表取締役社長からメッセージが寄せられた。

 その後、日揮などの合弁企業グリーン・フューチャー・イノベーションズ(GFII社)の開業セレモニーが行われた。GFII社はフィリピン最大級のバイオエタノール製造、および電力供給事業を行う。この事業の骨子は、ルソン島イザベラ州(マニラより北へ約400km)において、サトウキビを原料とするバイオエタノール(年間5万4,000kキロリットル)の製造・販売事業、およびサトウキビ残渣(バガス)を燃料とする火力発電(最大19MW)による電力販売である。

 さらに、現地企業イスラ・ペトロリウム・アンド・エナジーカンパニーとの合弁企業「IP&G」を通じて買収したロイヤル・ダッチ・シェルのフィリピン子会社のLPG事業における新ブランドの紹介が行われた。

 さらに、現地特産品のアバカ(マニラ麻)製品の紹介、アバカ100周年記念事業署名式なども行われた。このアバカの繊維の強度は非常に高く、和紙やロープのほか、日本の紙幣原料にも使われている。伊藤忠商事はアバカ普及のための啓蒙をおこなうほか、植林などによりアバカ生産を支援する