ベネッセ・グループと比ロペス・ファミリー提携

2012/05/28

ASEANや中国でのBPO事業拡大で協働
テレマーケティングとパシフィック・ハブ社

 ベネッセグループのテレマーケティング・ジャパン(TMJ、本社:東京都新宿区)は、5月12日に、フィリピンのBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)業界において最速の成長を遂げてきたソリューションプロバイダーであるパシフィック・ハブ社(本社:フィリピン・マニラ首都圏)との間で、サービス提携の基本合意書を締結した。


 パシフィック・ハブ社は、フィリピン国内で、電力・放送・通信などを手がけるロぺス・ファミリーのBPO企業であり、北米、アジアパシフィック、ヨーロッパなど30社以上のクライアントに対しオフショアのコールセンターサービスやBPOサービスを提供している。

 フィリピンは、多言語国家でありながら、英語力の高い人材がアジア・パシフィック地域の中で最多で、2010年には、コールセンターアウトソーシングの分野で、インドを抜いて世界最大規模の市場となった。こうしたBPO激戦地において、2004年の設立以降、急速な成長を遂げてきたパシフィック・ハブ社は、最先端の設備や、ISO・HIPAAなどの国際的なセキュリティ認証、高品質なサービスを生む強固な人材マネジメントシステムなどを有し、グローバル企業の多様なニーズに応えている。

 今回のサービス提携の最大の目的は、TMJと、TMJの子会社で、中国でコールセンター運営サービスを提供している益峰客戸関係管理(上海)有限公司(英語名:Value Communication Services=VCS)、そして、パシフィック・ハブ社の3社が、相互にサービス提供エリアおよび、サービスの領域を拡大することである。このサービス提携によって、特に、成長著しい中国・ASEAN地域への進出を検討している企業に対して、3社が培ってきたノウハウや技術を相互に活用し、広範なコールセンター・BPO領域のサービスを提供することが可能となる。
 
 また、パシフィック・ハブ社のオフショアコールセンターサービスを活用することで、北米、ヨーロッパ、オーストラリアといった英語圏の市場向けに低コスト・高品質のサービス提供が可能となることから、TMJやVCSのクライアントである日系・中国系の企業に対して、TMJの経営理念でもある「クライアント バリュー」を発揮し、これまで以上に事業に貢献できると期待される。

 今後は、相互のクライアント企業に対して、マルチチャネル・コンタクトセンターや、その他のBPOソリューションを提供すべく、マーケティング活動、セールス活動において協業していく。
 同時に、パシフィック・ハブ社に対して、これまでTMJがVCSに行ってきたのと同様に、顧客満足度向上や業務効率化の推進といった、高い評価を受けているTMJの生産性改善ノウハウの指導、導入支援を行い、パシフィック・ハブ社の事業拡大をサポートしていく予定である。

 なお、パシフィック・ハブ社フィリピン国内に2つのサービス拠点を有し、オフショアを中心としたBPOサービスを展開するソリューションプロバイダーである。ISP、製造、通信などのグローバル企業への英語によるオフショアオペレーションを中心に、公共、メディア、通信などの地元企業に対する現地語の多言語オペレーション、事務系業務など、多岐にわたるBPOサービスを展開している。

 また、 テレマーケティング ジャパン(TMJ)の現行資本金は3億円。出資比率はベネッセホールディングス60%、丸紅40%である。拠点は、東京、札幌、仙台、新潟、名古屋、大阪、岡山、北九州、博多、熊本、鹿児島。
 事業内容はコンタクトセンターの調査・設計、運営、教育・研修、前後工程のBPO業務。企業内の人事、総務、経理業務などのバックオフィス業務の受託・運営、派遣スタッフの請負化などの事務系BPO全般である(12年5月28日の株式会社テレマーケティング・ジャパンのニュースリリースより)。