ミニストップ、フィリピンで今年40店出店へ
2012/04/16
昨年末の店舗数は327店、再び積極展開
海外全体で640店出店、韓国では500店
ミニストップ株式会社は4月12日に、2011年2月期(2011年3月1日~2012年2月29日)の連結業績速報を発表した。その決算速報によると、2011年12月末の海外店舗数(海外については12月が基準、以下同様)については次のように記されている。
ミニストップ株式会社は4月12日に、2011年2月期(2011年3月1日~2012年2月29日)の連結業績速報を発表した。その決算速報によると、2011年12月末の海外店舗数(海外については12月が基準、以下同様)については次のように記されている。
連結子会社である韓国ミニストップの店舗数は前年末比273店増の1,675店、中国の青島ミニストップ有限公司は同16店増の29店となった。持分法適用関連会社であるフィリピンのロビンソンズ・コンビニエンス・ストアーズのミニストップは同4店減の327店舗となった。そして、新たに進出したベトナムのG7・ミニストップ・サービス・アンド・トレーディング・ジョイント・ストック・カンパニーの店舗数は2店舗となった。
これらの結果、2011年12月海外総店舗数は2.033店舗に達し、前年末の1,746店舗から287店、率にして16%増加した。当連結会計年度における海外事業の営業収入は490億6,500万円、営業利益は6億9,400万円となった。
ミニストップ株式会社は2012年度に国内、海外ともに出店ピッチを高める方針。決算速報資料によると、海外では既存進出地で640店の出店を計画している。内訳は韓国で500店、中国で70店、フィリピンで40店、ベトナムで30店。そのほか、カザフスタンへの進出を決定しており、12月に最大と都市のアルマティ市内に1号店が開店する予定。さらに、あと1カ国新たな国へ進出予定である。
ミニストップ株式会社は昨年3月に公表した中期経営計画に基づき、アジアでの出店拡大に取り組んでおり、2013年度には海外店舗数を3500店へ拡大するとの方針を表明している。2012年度は、その方針に沿って出店ピッチを高める。
なお、フィリピンのミニストップは、ロビンソンズ・コンビニエンス・ストアーズ(RCSI)によって展開されている。RCSIは、三菱商事、ミニストップ株式会社、ゴコンウェイ・ファミリー傘下のロビンソン・リテイル・グループとの共同事業である。1997年にRCSIとミニストップ本社との間でカントリー・フランチャイズ契約が締結された。
そして、ミニストップ株式会社は昨年4月、RCSIが実施する第三者割当増資を引き受けることを決議した。このミニストップ株式会社によるRCSIの増資引き受け額は2億2600万ペソで、累計出資額は2億5000万ペソへと大幅増加。出資比率もこれまでの4%から25%へと急上昇、三菱商事を抜いてRCSIの第2位の株主となった。
海外成長戦略の一環として、ミニストップ株式会社は、フィリピンにおけるエリアフランチャイジーであるRCSI 社の店舗拡大戦略に寄与する為、同社の第三者割当増資を引き受けたのである。また、増資引受とともに持分比率を25%へ増加させることによりRCSI 社に対する指導と業務支援の強化を図り、RCSI 社の業績向上を実現することで、将来の貢献利益の増加を図っていく。
このような動きの中で、フィリピンでは2011年については、店舗立地戦略の見直しを優先させたようであり、上記のように、店舗数は小幅ながら減少した。しかし、戦略見直しがまとまったようであり、店舗数は再度増加傾向を辿ると見られる。実際、2011年2月末の331店から2011年6月末に320店まで減少した後再増加に転じている。そして、今年度は40店出店方針であり、今後はさらに出店ピッチが高まると予想される。
フィリピンのコンビニエンス・ストア業界は離陸期入りした段階と言える。そして、業界トップのセブンイレブンをミニストップなどが追うという構図になっている。フィリピンのセブン・イレブンは台湾資本のプレジデント・チェーンがマジョリティーを握るフィリピン・セブン社によって運営されている。ちなみに、昨年12月末時点のフィリピンのセブン・イレブン店舗数は689店、直近で708店となっている(ミニストップ資料、フィリピン・セブン資料などより)。