ヤクルト、フィリピンで1日当たり約129万本を販売

2012/02/01

 昨年6.2%増、ベトナム72%増、インド63%増、中国42%増

 

ヤクルト本社が1月31日に、2011年度9カ月間(11年4月~12月)の連結決算を発表した。東日本大震災の影響もあって、同期間の連結売上高は2,400億円(前年度同期比1.5%増)、営業利益は191億円(同2.3%減)、経常利益は253億円(同4.1%増)とやや伸び悩んだ。


 この連結決算発表資料によると、同期間のアジア・オセアニア地域の飲料・食品販売事業の連結売上高は前年度比24.1%増の239億円へ、営業利益は同37.2%増の45億円へと大幅増加した。

 ヤクルトは、アジア・オセアニア地域においては、フィリピン、香港、シンガポール、インドネシア、オーストラリア、マレーシア、ベトナム、インド、中国などで乳製品乳酸菌飲料「ヤクルト」などを製造、販売している。

 フィリピンにおいては、ヤクルト本社が40%出資するヤクルト・フィリピンズ(持分法適用会社)が、1978年10月から営業を行っている。すなわち、ヤクルトはフィリピンでは34周年を迎えている。海外での販売開始時期は、フィリピンは、1964年の台湾、1968年のブラジル、1969年の香港、1971年の韓国とタイに続く歴史を有している。

 連結決算補足資料では、2011年年間(1月~12月)の海外乳製品(ヤクルトなど)売上数量速報値が記載されている。それによると、2011年のアジア・オセアニア地域での一日当り販売数量は、前年比7.9%増の1,417万4千本と順調に増加した。

 2011年のフィリピンでのヤクルト一日当り販売数量は、前年比6.2%増の129万5千本に達した。上半期(1月~6月)の一日当り販売数量は同8.2%減の119万本であったが、第3四半期、第4四半期に急回復した。
 フィリピンの一日当り販売数量は、アジア・オセアニア地域では、韓国の400万1千本(前年比1.2%減)、中国本土の230万9千本(同42.0%増)、インドネシアの225万3千本(同27.5%増)、タイの223万4千本(同13.8%減)に次ぐ第5位となっている。

 フィリピンのアジア・オセアニア地域でのシェアは9.2%で前年の9.3%から若干低下している。これは、急成長している市場があるからだ。ちなみに、2011年の前年比伸び率は、上記のように、中国本土、インドネシアで大幅なものになっている。新市場のインドは同62.6%増、ベトナムも同72.3%増と急増している。