11月末の外貨準備高、3カ月ぶりに史上最高に

2011/12/07

前年同月末比26%増の763億ドルと大幅増加
輸入11.2カ月分、残存短期負債の6.5倍に相当

 フィリピン中央銀行(BSP)が12月7日に発表した総外貨準備高(GIR)速報値によると、2011年11月末の総外貨準備高(GIR)は前月末比0.7%増、前年同月末比26.1%増の763億5,062万米ドルとなった。速報値段階ではあるが、これまでの月末値の過去最高記録であった今年8月末の759億4,091万米ドルを3カ月ぶりに更新、史上最高となった。


 GIRの増加は、中央銀行の海外投資収入や外為操作、公認代理銀行(AAB)及び政府による外貨預金、中央銀行の金保有高の再評価益などによるもの。但し、これらの外貨流入効果は政府及び中央銀行の海外債務の満期支払いなどで一部相殺された。

 2011年11月末の総外貨準備高は輸入の11.24カ月分に相当する水準。また、原本ベース短期負債の約10.7倍、残存ベース短期負債の6.5倍に相当する水準である(11年12月7日のフィリピン中央銀行発表より)。

 外貨準備高推移(単位:百万米ドル)

 項目 年末値 10年 11年 11年11月の伸び率
年・月 09年 10年 11月末 10月末 11月末 前月比 前年同月比
総外貨準備高(GIR) 44,243 62,373 60,566 75,832 76,351 0.7% 26.1%
輸入カバー率(月数) 8.67 9.49 9.37 11.16 11.24    
           (出所:フィリピン中央銀行資料より、11年11月分は速報値)