ヤクルト、フィリピンで1日当たり約125万本を販売

2011/11/16

 ヤクルト本社がこのほど、2011年度上半期(11年4月~9月)の連結決算を発表した。東日本大震災の影響もあって、同期間の連結売上高は1584億円(前年度同期比1.1%増)、営業利益は113億円(同14.7%減)、経常利益は143億円(同13.2%減)と伸び悩んだ。

 この連結決算発表資料によると、上半期のアジア・オセアニア地域の飲料・食品販売事業の連結売上高は前年度比24.9.%増の147億円へ、営業利益は同43.3.%増の25億円へと大幅増加した。

 ヤクルトは、アジア・オセアニア地域においては、フィリピン、香港、シンガポール、インドネシア、オーストラリア、マレーシア、ベトナム、インド、中国などで乳製品乳酸菌飲料「ヤクルト」などを製造、販売している。

 フィリピンにおいては、ヤクルト本社が40%出資するヤクルト・フィリピンズ(持分法適用会社)が、1978年10月から営業を行っている。すなわち、ヤクルトはフィリピンでは33周年を迎えている。海外での販売開始時期は、フィリピンは、1964年の台湾、1968年のブラジル、1969年の香港、1971年の韓国とタイに続く歴史を有している。

 連結決算補足資料では、2011年9カ月間(1月~9月)の海外乳製品(ヤクルトなど)売上数量速報値が記載されている。それによると、アジア・オセアニア地域での9カ月間の一日当り販売数量は、前年同期比11.1%増の1465万6千本と順調に増加した。

 フィリピンでの9カ月間のヤクルト一日当り販売数量は前年同期比0.9%減の124万6千本と伸び悩んだ。ただし、上半期(1月~6月)の一日当り販売数量は同8.2%減の119万本であり、第3四半期にかなり回復した。
 フィリピンの一日当り販売数量は、アジア・オセアニア地域では、韓国の410万4千本、タイの268万5千本、中国本土の228万8千本、インドネシアの224万6千本に次ぐ第5位となっている。

 フィリピンのアジア・オセアニア地域でのシェアは8.5%で前年同期の9.5%から低下している。これは、他市場での販売が順調に増加していることによる。ちなみに、今9カ月間の前年同期比伸び率は、中国本土が39.6%増、インドネシアが同31.3%増、マレーシアが16.9%増、タイが5.4%増などとなっている。新市場のインドは同62.7%増、ベトナムも同61.6%増と大幅増加している(11年11月11日の株式会社ヤクルト本社発表などより)。