三菱自動車、10年度のアジア営業利益倍増超に

2011/05/04

アジア・その他の販売18%増、フィリピン好調も寄与

 三菱自動車は4月27日に、2010年度(2010年4月1日~2011年3月31日)決算を発表した。
 2010年度の売上高は、新興国を中心とした市場の伸長や新型車投入効果などにより販売台数が増加したことで、前年度比26%増の1兆8,285億円となった。営業利益については、販売台数の増加に資材費等のコスト低減効果なども加わった結果、円高の影響は受けたものの前年度比189%増の403億円、経常利益は同200%増の389億円、当期利益は同228%増の156億円と大幅増収増益決算となった。

 2010年度の総販売台数は、前年度比15%増の110万5千台となった。日本では、エコカー補助金制度が2010年9月をもって終了した反動による需要減少に東日本大震災の影響も加わり、同4%減の16万4千台となった。
 一方、アジア及びその他の地域については、総需要の増加が続く中国に加え、タイ・インドネシア・フィリピン・マレーシアのアセアン主要各国や、中南米最大市場のブラジルなどでそれぞれ販売が大きく伸長し、前年度比18%増の62万9千台となった。

 プレゼンテーション資料によると、アジア・その他地域の売上高は前年同期比24%増の7854億円、営業利益は110.5%増(約2.1倍)の895億円とされている。また、決算短信の「本社及び連結子会社所在地を基礎として区分した売上高及び営業利益情報」ではアジア(フィリピン、タイなど)の売上高が4100億円、営業利益が352億8400万円となっている。

 ちなみに、三菱モーター・フィリピンズ(MMPC)の2010年年間(1月~12月)の販売台数は前年比39.5%増の3万2422台に達した。市場シェアは19.2%で、2009年の17.6%から一段と上昇した。そして、首位のトヨタモーター・フィリピンズの5万6855台(前年比23.1%増、シェア33.7%)に次ぐ第2位の座を強固なものにした。2011年第1四半期(1月~3月)の販売台数も前年同期比13.3%増の8143台と好調を維持した(11年4月27日の三菱自動車プレスリリースなどより)。