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2011/03/14

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 3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震により被災された皆様、御家族、関係者の方々に心よりお見舞いを申し上げますとともに、一日も早い復興をお祈り申し上げます。
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2011年3月15日の目次
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stock110315本日のトピックス
stock110315stock110315 <サンミゲル、昨年41%増収、77%営業増益に>
純利益65%減の201億ペソ、実質は2倍増益
キリン出資のサンミゲル・ビール、17%営業増益

stock110315金融証券市場情報
stock110315stock110315 <為替相場:3月14日の終値1ドル=43.590ペソへと反発>
stock110315stock110315<株式市場:3月14日は続落し5.65ポイント安>
stock110315経済統計・その他統計など
stock110315stock110315<1月末のマネーサプライ(M3)9.6%増>
ナローマネー(M1)伸び率12.9%

stock110315政治・外交などの関連ニュース
stock110315stock110315<日本、比野菜産地で環境保全や肥料供給支援>
ベンゲット州で有機堆肥製造施設建設

stock110315stock110315<警官が盗難車使用との指摘>
stock110315一般経済・税制関連、国際機関などのニュース
stock110315stock110315<東日本大震災や中近東情勢の影響懸念>
stock110315stock110315<スト回避のための調停を強化>
stock110315stock110315<ADB黒田総裁が東日本大震災で声明発表>
stock110315産業界、外資などのニュー
stock110315stock110315<1月末の商業銀行融資残高12.4%増加>
製造業向け26.7%増、農林業向け6.4%増

stock110315stock110315<1月末の商業銀行不良債権比率は3.04%に>
前月末2.88%、前年同月末3.22%

stock110315stock110315<第3四半期末の貯蓄銀行不良債権比率8.21%>
前期末の7.93%から0.28%ポイント悪化

stock110315stock110315<第3四半期末の協同組合銀行の不良債権比率8.56%>
前期末から0.14%ポイント悪化

stock110315stock110315<第3四半期末の農村銀行の不良債権比率9.96%>
stock110315企業ニュース、証券取引所(PSE)公表情報など
stock110315stock110315<国際金融公社、RCBC株式7.25%取得完了へ>
RCBCの自己資本比率18.51%に
上昇

stock110315stock110315<アヤラコープ、個人向け社債で最大100億ペソ調達>
stock110315stock110315<ビスタランド、3年間で450億ペソ投資予定>
stock110315公的機関等からの情報、広報(アジア、世界関連)など
stock110315stock110315<駐日国連諸機関が東日本大震災に関する声明>
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本日のトピックス
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<サンミゲル、昨年41%増収、77%営業増益に>
純利益65%減の201億ペソ、実質は2倍増益
キリン出資のサンミゲル・ビール、17%営業増益

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(11年3月14日のフィリピン証券取引所回覧1958-2011号などより)
サンミゲルが2010年通期(1月~12月)の決算速報を発表した。
売上高は前年同期比41%増の2461億ペソ、営業利益は同77%増の348億ペソ、純利益は同65%減の201億ペソであった。純利益が大幅減少となったのは、前年にキリン・ホールディングス(キリン)へのサンミゲル・ブリュワリー(サンミゲル・ビール)株式43.25%の売却益507億ペソなどが計上されていたことによる。このような一時的損益を除外した実質べースでは、前年比101%増益(利益倍増)であった。

ビール部門がスピンオフして発足したサンミゲル・ビールの国内販売数量は同5%増の1億8400万ケース売上高は同9%増の558億ペソ、営業利益は同17%増の188億ペソと堅調であった。流通網整備や販売促進強化の効果に加え、上半期の総選挙特需という追い風もあって、販売が順調に推移した。なお、9月末時点でのキリン・ホールディングスのサンミゲル・ビール保有比率は約48.39%で、サンミゲルの約51%に次ぐ大株主となっている。

洋酒担当のヒネブラ・サンミゲルの販売数量は前年比7%増の3900万ケース、売上高は同16%増の227億ペソ、営業利益は同40%増の15億ペソと二桁増収営業増益となった。商品構成見直し、低コストで酔えるジンなどの人気が高まったこと、選挙特需などが好業績の背景。

また、食品部門の売上高は同4%増の804億ペソながら、原料安などにより営業利益は同30%増の59億ペソと大幅営業増益となった。一方、パッケージ部門(サンミゲル山村パッケージング)の売上高は同19%増の234億ペソ、営業利益は同26%増の20億ペソとなった。

新規事業である発電所関連事業の収入は661億ペソ、営業利益は162億ペソに達した。スアル石炭火力発電所、リマイ複合サイクル発電所、サンロケ水力発電所、イリハン天然ガス火力発電所の4つの発電所合計の発電量は約1110万MWhに達した。
なお、発電事業は2010年第3四半期から、持ち株会社SMCグローバル・パワー・ホールディングスのもとに集約されている。SMCグローバル・パワー・ホールディングスの発電能力はルソン島で最大規模となっており、ルソン島の29.2%、全国でも21.7%の発電能力シェアを占めるに至っている。

なお、サンミゲルの新規事業参入ピッチに拍車がかかっている。上記の発電所管理事業のほか、石油精製最大手ペトロンを実質傘下に収めている。このほか、首都圏鉄道MRT7号線の運営企業ユニバーサルLRT株式51%取得、タルラック~パンガシナン~ラ・ウニオン高速道路やボラカイ島の玄関口のカティクラン空港などのインフラ・プロジェクトへの参画などが行われつつある。 2011年は、上記のペトロンのフル連結化効果が、サンミゲルの売上高をさらに拡大させることになる。

このように、サンミゲルはダイナミックなグループ再編を行っており、単純な決算比較が難しいケースがあることに要注意。
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金融証券市場情報
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<為替相場:3月14日の終値1ドル=43.590ペソへと反発>
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(11年3月14日のPDS取引記録などより)
2011年3月14日のPDS(フィリピン・ディーリング・システム)でのペソ対米ドル加重平均レートは43.645ペソで先週末の43.549ペソから0.096ペソ続落。終値は43.590ペソで先週末の43.650ペソから0.060ペソ反発(始値43.630ペソ、高値43.560ペソ、安値43.720ペソ)。出来高は先週末比33%増の10億2,330万ドル。

ペソ対米ドルレートの動き(単位:ペソ)
  当日 前営業日
  11年3月14日 11年3月11日
始値 43.630 43.580
高値 43.560 43.450
安値 43.720 43.690
終値 43.590 43.650
加重平均 43.645 43.549
出来高(百万ドル) $1,023.30 $772.28
(出所:PDS取引記録より)
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<株式市場:3月14日は続落し5.65ポイント安>
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(11年3月14日のフィリピン証券取引所資料などより)
2011年3月14日の株式市場は続落し、PSE株価指数は5.65ポイント安の3,918.70ポイントで引けた。率にすると0.14%の続落。全体の売買代金は先週末比23%増の52億1,700万ペソ(約98億1,000万円)、総取引回数は3%減の11,683回だった。値上がり銘柄数は53で値下がり銘柄数64を下回った。変わらず銘柄数は45。外人は20億310万ペソの買い越しだった。


<2011年3月14日の株式市場概要>
指数 始 値 高 値 安 値 終値 前日比
PSE株価指数 3,899.74 3,918.70 3,888.31 3,918.70 -5.65

出来高(百万株)  789 -12% 値上がり銘柄 53 外人買付額(百万ペソ) 3,518.6
売買代金(百万ペソ) 5,217 +23% 値下がり銘柄 64 外人売却額(百万ペソ) 1,515.5
総取引回数 11,683 -3% 変わらず銘柄 45 外人買越額(百万ペソ) +2,003.1
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経済統計・その他統計など
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<1月末のマネーサプライ(M3)9.6%増>
ナローマネー(M1)伸び率12.9%

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(11年3月11日のフィリピン中央銀行発表などより)
中央銀行は、08年7月から銀行報告新システムによる国内流動性統計の発表を開始した。新システムとは、フィナンシャル・レポーティング・パッケージ(FRP)であり、これまでのコンソリデイティッド・ステイトメント・オブ・コンディション(CSOC)報告書に変わるものである。

それによると、2011年1月のマネーサプライ(M3ベース)残高は前月比4.9%減、前年同月比9.6%増の4兆1,792億0900万ペソ(速報値)で、前月末のM3対前年同月伸び率(10.6%)より縮小。また、1月末のナローマネー(M1)残高は前月比1.6%減、前年同月比12.9%増の1兆3,250億1,800万ペソ(速報値)で、前月のM1対前年同月伸び率(10.6%)より拡大した。

マネーサプライ残高推移(単位:百万ペソ)
月末残高 比較
10年1月 10年12月 11年1月 前月比 前年同月比
広義マネーサプライ(M3) 3,813,571 4,396,812 4,179,209 -4.9% 9.6%
狭義マネーサプライ(M1) 1,173,852 1,345,935 1,325,018 -1.6% 12.9%
(出所:フィリピン中央銀行資料より作成、注:10年1月は改定値)
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政治・外交などの関連ニュース
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<日本、比野菜産地で環境保全や肥料供給支援>
ベンゲット州で有機堆肥製造施設建設
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(11年3月11日の在フィリピン日本大使館発表より)
桂誠駐フィリピン日本国大使は、3月9日に、ベンゲット州ラ・トリニダッド町において、「ベンゲット 州ラ・トリニダッド町における有機堆肥製造施設整備計画 」の施設引渡式に出席した。本件は、2010年3月10日に署名式が行われたものであり、供与額は、8万9993 米ドル(約926万円)である。

フィリピンのサラダボールとも呼ばれるベンゲット州は、野菜の一大産地として知られており、中でも州都であるラ・トリニダッド町は、国内最大級の野菜市場を有している。同市場では一日1000トンもの野菜が取引されており、マニラ首都圏をはじめルソン島全域に流通している。

しかし、ラ・トリニダッド町では、多量の化学肥料や農薬の使用により土壌汚染が進み、植物の生育阻害や病気の発生が頻繁に起きている。また、野菜市場から毎日出される60トンもの野菜くずなどの生ゴミの処理も問題になっている。町政府は、2008年に堆肥製造施設を建設したが、財政的な制約により、製造できる堆肥の量は限られている。また、処理できない生ゴミは道ばたやごみ処分場に廃棄されており、衛生環境上、劣悪な状態となっている。

本件事業では、既存の堆肥製造施設内に堆肥発酵施設を建設し、有機肥料の生産量増加、生ゴミ量の減少を図りる。それによって、同地域の衛生環境が改善され、より多くの農家に安価な肥料を提供できるようになるほか、従来に比べ、二酸化炭素の排出量が13%、メタンガスの排出量が11%、二酸化窒素の排出量が14%削減されることが推測されるため、温室効果ガスの削減に寄与することも期待されている。また、人力作業より効率的な作業を可能とすべく、堆肥の運搬及び攪拌を行うための小型トラクターの購入についても支援する。

なお、ラ・トリニダッド町では、JICAの草の根技術協力を活用して、(社) 国際農業者交流協会による技術支援も実施されており、製造方法を工夫することによって安価な有機肥料を生産することを目指している。
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<警官が盗難車使用との指摘>

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(11年3月14日のフィリピン官報より)
ロブレド内国自治相は3月14日、警官数名が捜査中発見された盗難車を使っているとの報道を受け、全警察官に対し「発見された盗難車の使用は重大な違法行為であり即時解雇の手続きが取られる可能性がある」と警告した。
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一般経済、税制関連、国際機関などのニュース
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<東日本大震災や中近東情勢の影響懸念>
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フィリピンの2010年GDP成長率は7.3%でマルコス政権以降で最も高い年間成長率となり、政府の年間目標(5.0~6.0%)を大幅に上回った。しかし、2011年はその反動もあって、成長率は鈍化すると見込まれている。政府は、当初2011年も引き続き高い伸びが続くと予想しているが、民間は成長率がかなり鈍化すると予想している。

特に、最近は、中東や北アフリカ情勢の混迷化やそれらにともなう原油価格や一次産品市況急騰、さらには、先週の東日本大震災発生に伴う悪影響が、フィリピンの成長率を引き下げるとの懸念が高まっている。

フィリピンにとって、日本は最大の輸出先、輸入先であるなど、日本の地震に伴う経済活動停滞や貿易鈍化が響くと見られる。2010年の対日輸出額は前年比25.6%増の77億9,808万ドルで国別トップ(構成比15.2%)。国別輸入先トップも日本で、前年比25.8%増の67億4,666万ドル(構成比12.3%)だった。

また、フィリピンは原油上昇に対する抵抗力の弱い国であることにも焦点が当てられ始めている。
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<スト回避のための調停を強化>
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(11年3月14日のフィリピン労働雇用省発表より)
バルドス労働雇用相は3月14日、パシッグ市内のゴルフ場バリェ・ベルデ・カントリークラブの2年間に及ぶ労使紛争の和解を受け、労働争議が平和的に解決するまで調停・仲裁の実施を強化するよう国家調停仲裁委員会(NCMB)に指示した。ストライキや工場閉鎖の発生を防ぎアジアの平和な産業拠点としてのフィリピンのステータスを維持するのが狙い。同ゴルフ場の労働組合側は2008年11月10日にストライキ通告を提出した。その後2010年12月14日まで計36回調停の協議が実施された。労使双方は最終的に2011年1月14日和解することで合意した。
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<ADB黒田総裁が東日本大震災で声明発表>
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(11年3月13日のアジア開発銀行発表より)
アジア開発銀行(ADB)の黒田東彦総裁は、去る11日発生した東北地方太平洋沖地震とそれに伴う津波の被害を受けた日本政府および国民に対し、深い哀悼の意を述べる声明を発表した。
黒田総裁は、「被災された方々をはじめとする日本国民の皆様と日本政府に対し、ADBの幹部および全職員を代表して、心よりお見舞いの言葉を申し上げたい。無数の人命と、人々の生活が失われるという、大変痛ましい災害であり、アジア開発銀行としても、災害復旧に向けた政府と皆様方の取り組みを支援する用意がある」としている。
今回の災害の最終的な被害規模は不明だが、ADBでは、地震や津波が日本その他のアジア太平洋国に与える影響を注視している。
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産業界、外資などのニュース
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<1月末の商業銀行融資残高12.4%増加>
製造業向け26.7%増、農林業向け6.4%増

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(11年3月11日のフィリピン中央銀行発表より)
中央銀行は、銀行報告新システムによる銀行融資残高状況を発表した。新システムとは、フィナンシャル・レポーティング・パッケージ(FRP)であり、これまでのコンソリデイティッド・ステイトメント・オブ・コンディション(CSOC)報告書に変わるものである。FRPは、国際比較のための改定フィリピン産業分類の詳細分類を採用している。この報告システム変更により、銀行融資統計はこれまでの17業種向け分類から、経済活動融資(16業種=15+その他)と家庭消費向け融資の2本立てに変更された。

この新報告システムによる2011年1月末の総合・商業銀行融資残高(レポ、リバースレポ取引RRP含)は前年同月末比12.4%増の2兆5,276億6,500万ペソ

そのうち、経済活動融資残高が前年同月比12.4%増の2兆0937億5,000万ペソ、家庭消費向け融資(クレジットカード、自動車ローンなど)が8.7%増の1,907億3,600万ペソだった。

経済活動融資残高のうち残高の高いものは、全体の約20%を占める製造業向けが26.7%増の3,939億9,600万ペソ、不動産・賃貸・ビジネス向けが17.7%増の3,662億7,100万ペソ、農林業向けが6.4%増の3,404億0200万ペソ、卸売り・小売向けが14.2%増の2,599億7,600万ペソ、輸送・倉庫・通信向けが4.8%増の1,559億9,700万ペソ、電気ガス水道が21.3%増の1,764億6,000万ペソ、金融仲介業向けが5.7%減の1,669億5,500万ペソだった。 レポ、リバースレポ取引を控除した銀行融資残高は11.0%増だった。


総合・商業銀行融資残高伸び率(前年同月比%)
  10年 11年
  1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月
経済活動融資残高 4.4 5.8 4.9 6.4 7.9 9.3 12.0 12.7 10.8 9.4 9.9 10.1 12.4
農林業 9.3 9.3 2.6 4.0 1.1 13.4 13.5 9.0 16.2 13.8 13.4 13.4 6.4
漁業 -27.3 -22.3 7.5 50.8 2.1 -30.5 -32.2 5.5 -3.3 -9.9 -9.0 7.4 -1.6
鉱・採石 56.3 63.3 121.8 43.3 21.9 25.8 57.2 73.4 0.3 112.7 109.8 201.4 96.8
製造 -15.5 -6.4 -9.9 -8.5 2.2 5.6 23.4 21.9 13.1 8.1 16.0 18.2 26.7
電気ガス水道 -0.3 2.0 5.4 5.9 12.3 23.7 17.6 19.8 13.4 17.9 17.8 15.5 21.3
建設 -3.7 -1.4 7.1 20.4 27.5 18.7 22.0 18.9 13.8 13.2 13.5 15.6 7.8
卸売・小売 6.3 8.8 12.7 17.2 22.2 5.9 5.2 11.6 8.5 7.7 8.0 6.8 14.2
輸送・倉庫・通信 38.8 34.0 25.8 20.0 23.6 4.5 -2.3 8.6 0.6 0.7 3.9 -3.6 4.8
金融仲介業 6.8 -5.4 -5.8 -0.8 -12.5 8.1 12.6 16.4 19.6 16.9 6.8 1.6 -5.7
不動産・賃貸・ビジネス 12.9 17.3 18.1 19.0 16.4 13.4 15.7 12.4 13.9 15.2 11.9 12.2 17.7
行政防衛 16.5 9.6 19.7 36.2 15.4 22.3 18.3 12.5 17.6 -2.4 -6.1 1.7 -1.1
教育 3.6 -4.2 -3.3 18.9 3.9 3.1 0.2 2.0 0.3 -3.9 -4.0 0.9 -13.1
保健社会事業 34.2 11.2 9.6 11.8 9.2 2.0 8.2 0.5 5.6 8.8 14.7 1.0 -3.1
地域社会個人サービス -18.9 -21.1 -22.1 -32.8 -19.5 -22.3 -24.1 -20.5 -26.6 -25.7 -18.9 -10.9 0.0
ホテル・飲食業 41.4 46.6 43.3 50.8 59.9 32.4 28.0 25.7 15.8 16.2 17.6 21.0 16.9
                     
家庭消費向け融資残高 12.5 12.0 11.2 13.3 10.3 13.0 12.5 15.4 8.0 8.9 12.0 8.9 8.7
クレジットカード 9.6 8.2 7.6 8.4 5.6 8.4 7.8 8.1 1.2 3.7 8.0 4.2 2.3
自動車ローン 29.5 30.2 27.1 31.6 29.9 33.8 31.3 31.7 23.9 24.1 22.9 24.6 26.4
その他 -6.0 -4.8 -3.1 1.7 -5.3 -5.8 -3.5 23.4 10.9 1.5 8.2 -1.4 3.1
                     
銀行融資総残高(RRP含) 6.9 5.9 -0.9 6.2 7.7 5.5 8.9 9.8 10.2 9.1 10.3 8.9 12.4
銀行融資総残高(RRP除) 5.0 6.1 5.0 6.7 8.1 9.6 11.7 12.5 9.8 8.4 9.0 8.9 11.0
(出所:フィリピン中央銀行資料より)
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<1月末の商業銀行不良債権比率は3.04%に>
前月末2.88%、前年同月末3.22%

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(11年3月11日のフィリピン中央銀行発表より)
2011年1月末の商業銀行(拡大商業銀行含)の総融資残高に占める不良債権(NPL=元利回収遅延債権)比率は3.04%(速報値:以下同様)で前月末(2.88%)から悪化したが、前年同月末(3.22%)からは改善した。NPL比率は28カ月連続の4%以下だった。一方、不良債権(NPL)貸倒引当率は117.27%で前月末(118.35%)から低下するも前年同月末(110.70%)からは上昇した。

2011年1月末の総資産に占める不良資産(NPA=元利回収遅延融資+担保権行使による取得不動産等)比率は3.43%で前月末(3.29%)から悪化したが、前年同月末(3.94%)からは改善した。また、不良資産(NPA)貸倒引当率は60.12%で前月末(60.04%)、前年同月末(55.12%)から上昇した。

商業銀行不良債権・不良資産比率など(単位%)
  10年1月 10年12月 11年1月
総融資に占める不良債権(NPL)比率 3.22 2.88 3.04
不良債権(NPL)貸倒引当比率 110.70 118.35 117.27
総融資残高貸倒引当比率 3.57 3.41 3.56
総資産に占める不良資産(NPA)比率 3.94 3.29 3.43
不良資産(NPA)貸倒引当比率 55.12 60.04 60.12


商業銀行不良債権(元利回収遅延債権=NPL)比率などの推移(単位:百万ペソ、比率は%)
  総融資残高 NPL高 貸倒引当残高 対総融資NPL比率 NPL貸倒引当比率 総融資残高貸倒引当比率
2000年末 1,628,214 245,813 107,206 15.10 43.61 6.58
2001年末 1,625,052 281,908 127,412 17.35 45.20 7.84
2002年末 1,639,380 245,102 125,458 14.95 51.19 7.65
2003年末 1,747,151 245,508 130,013 14.05 52.96 7.44
2004年末 1,784,240 227,028 137,123 12.72 60.40 7.69
2005年末 1,872,743 153,675 119,076 8.21 77.49 6.36
2006年末 2,073,348 117,410 97,031 5.66 82.64 4.68
2007年末 2,194,780 97,630 91,120 4.45 93.33 4.15
2008年末 2,502,330 88,190 88,200 3.52 100.01 3.52
2009年末 2,724,870 80,910 90,900 2.97 112.34 3.34
2010年末 2,802,290 80,800 95,620 2.88 118.35 3.41
2011年 1月 2,707,430 82,290 96,500 3.04 117.27 3.56
(出所:中央銀行資料より作成)
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<第3四半期末の貯蓄銀行不良債権比率8.21%>
前期末の7.93%から0.28%ポイント悪化
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(11年3月11日のフィリピン中央銀行発表より)
2010年第3四半期末(9月末)の貯蓄銀行合計の総融資残高に占める不良債権(元利回収遅延債権)比率は8.21%で前期末の7.93%から0.28%ポイント悪化したが、前年同期末の8.44%からは0.23%ポイント改善した。また、不良債権(NPL)貸倒引当比率は51.46%で前期末(53.05%)から低下したが、前年同期末(49.80%)からは向上した。

一方、第3四半期末の総資産に占める不良資産(NPA=元利回収遅延融資+担保権行使による取得不動産等)比率は8.92%で前期末の9.08%から0.16%ポイント、前年同期末の9.18%から0.26%ポイント改善。また、不良資産(NPA)貸倒引当比率は32.06%で前期末(31.94%)、前年同期末(30.00%)から向上した。

貯蓄銀行の不良債権比率など(単位%)
09年第3四半期末 10年第2四半期末 10年第3四半期末
総融資に占める不良債権(NPL)比率 8.44 7.93 8.21
不良債権(NPL)貸倒引当比率 49.80 53.05 51.46
総資産に占める不良資産(NPA)比率 9.18 9.08 8.92
不良資産(NPA)貸倒引当比率 30.00 31.94 32.06
(出所:中央銀行資料より作成: 10年第3四半期分は速報値)
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<第3四半期末の協同組合銀行の不良債権比率8.56%>
前期末から0.14%ポイント悪化

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(11年3月11日のフィリピン中央銀行資料より)
フィリピン中央銀行(BSP)は3月11日、10年第3四半期末(9月末)の協同組合銀行の不良債権比率の速報値を発表した。

10年第3四半期末の総融資残高に占める不良債権(元利回収遅延債権)比率は8.56%で前期末の8.42%から0.14%ポイント悪化したが、前年同期末の8.63%からは0.07%ポイント改善した。不良債権(NPL)貸倒れ引当比率は66.11%で前期末(59.70%)、前年同期末(55.25%)から向上した。

一方、総資産に占める不良資産(NPA=元利回収遅延融資+担保権行使による取得不動産等)比率は8.04%で前期末の7.93%から0.11%ポイント悪化したが、前年同期末の8.98%からは0.94%ポイント改善した。また、不良資産(NPA)貸倒れ引当比率は50.36%で前期末(45.25%)前年同期末(38.18%)から向上した。

協同組合銀行不良債権比率など(単位%)
09年第3四半期末 10年第2四半期末 10年第3四半期末
総融資に占める不良債権(NPL)比率 8.63 8.42 8.56
不良債権(NPL)貸倒れ引当比率 55.25 59.70 66.11
総資産に占める不良資産(NPA)比率 8.98 7.93 8.04
不良資産(NPA)貸倒れ引当比率 38.18 45.25 50.36
(出所:中央銀行資料より作成。10年第3四半期分は速報値)
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<第3四半期末の農村銀行の不良債権比率9.96%>
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(11年3月11日のフィリピン中央銀行資料より)
フィリピン中央銀行(BSP)は3月11日、10年第3四半期末(9月末)の農村銀行(Rural Bank)の不良債権比率の速報値を発表した。

10年第3四半期末の総融資残高に占める不良債権(元利回収遅延債権)比率は9.96%で前期末の9.42%から.0.54%ポイント悪化したが、前年同期末の10.58%からは0.62%ポイント改善した。一方、不良債権(NPL)貸倒れ引当比率は47.80%で前期末(48.50%)から低下するも前年同期末(38.74%)から向上した。

一方、総資産に占める不良資産(NPA=元利回収遅延融資+担保権行使による取得不動産等)比率は10.89%で前期末の10.55%から0.34%ポイント悪化したが、前年同期末の11.62%からは1.07%ポイント改善。また、不良資産(NPA)貸倒れ引当比率は29.96%で前期末(29.75%)、前年同期末(24.56%)から向上した。

地方銀行の不良債権、不良資産比率は、大手銀行と比較すると改善ピッチが鈍い。下表のように商業銀行の不良債権比率は10年9月末には3.11%まで縮小している。そして、不良債権(NPL)貸倒れ引当比率も117%を超えている。

農村銀行不良債権比率など(単位%)
09年第3四半期末 10年第2四半期末 10年第3四半期末
総融資に占める不良債権(NPL)比率 10.58 9.42 9.96
不良債権(NPL)貸倒れ引当比率 38.74 48.50 47.80
総資産に占める不良資産(NPA)比率 11.62 10.54 10.89
不良資産(NPA)貸倒れ引当比率 24.56 29.75 29.96
(出所:中央銀行資料より作成。10年第3四半期分は速報値) 

商業銀行不良債権・不良資産比率など(単位%)
09年9月 10年8月 10年9月
総融資に占める不良債権(NPL)比率 3.25 3.25 3.11
不良債権(NPL)貸倒引当比率 111.27 114.52 117.13
総融資残高貸倒引当比率 3.62 3.72 3.65
総資産に占める不良資産(NPA)比率 4.14 3.77 3.65
不良資産(NPA)貸倒引当比率 53.48 59.17 59.57
(出所:中央銀行資料より作成、10年8月の3.72%は改定値)
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企業ニュース、証券取引所(PSE)公表情報など
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<国際金融公社、RCBC株式7.25%取得完了へ>
RCBCの自己資本比率18.51%に
上昇
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(11年3月14日のフィリピン証券取引所回覧1925-2011などより)
既報の通り、世界銀行グループの国際金融公社(IFC)は、フィリピンの有力商業銀行であるリサール商業銀行(RCBC)に7.2%の出資を行うことを決定した。具体的には、IFCがRCBCの金庫株約5043万株と新株約2302万株、合計約7345万株(発行株式数の7.25%)を取得。7.25%の出資によりRCBCの取締役会(定員15名)の1議席を獲得することになる。

3月8日に中央銀行は、このIFCのRCBC株式7.25%の取得、株式移転を最終承認した。IFCの取得価格は1株当たり29ペソ、総額約21億3000万ペソとなる

このIFCのRCBC金庫株約5043万株の取得が、3月14日に、フィリピン証券取引所(PSE)において、ブロックセールというかたちで執行された。残りの2302万株とともに、合計約7345万株がまもなく、PSEに追加取得されることになる。この取得完了後のRCBC出資比率は、パン・マラヤン・マネジメント&インベストメント(PMMIC)が46.76%(現行50.41%)、IFC7.25%などとなる。

このIFCの出資が完了すると、RCBCの自己資本比率(CAR)は2010年末の17.77%から18.51%へと上昇することになり、中央銀行による最低基準10%を大幅に上回る。また、中核自己資本(TIER1)比率も同じく12.63%から13.41%に上昇することになる。
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<アヤラコープ、個人向け社債で最大100億ペソ調達>
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(11年3月14日のフィリピン証券取引所回覧1950-2011などより)
アヤラコープは、3月14日の定例取締役会で、60億ペソの個人向け社債発行(40億ペソの増額オプション)を決議した。増額オプションをフル行使すれば、100億ペソの調達となる。この個人向け国債は10年物、最低取引単位は5万ペソで、小口投資家でも取得しやすくなっている。なお、発行後5年目と8年目の途中償還オプションが付せられている。
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<ビスタランド、3年間で450億ペソ投資予定>
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(11年3月14日のフィリピン証券取引所回覧1935-2011などより)
前上院議長ビリャール氏傘下のビスタランドは、2013年までの3年間で450億ペソ投資する方針。同社は、中低位価格住宅中心に開発を行っている。海外就労者(OFW)やその家族などの住宅取得需要が高まっており、積極的に投資を継続する意向。
投資資金は、2010年第4四半期に発行したドル建て社債の手取り1億ドルのほか銀行借り入れなどで賄う。
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公的機関等からの情報、広報(アジア、世界関連)など
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<駐日国連諸機関が東日本大震災に関する声明>
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(11年3月14日の国連広報センター発表より)
今月11日に発生した東北地方太平洋沖地震と津波による被害に対して、駐日国連諸機関の代表および職員は、「日本の方々に対して、そして何より、この大規模な災害の被災者の方々に対して心よりお見舞いを申し上げます。私たちは、日本の方々と常に共にあり、国連システムを通じ、持ちうるすべての専門的技術・知識を備えて皆さんを支援する用意があることを表明いたします」との声明を発表した。
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