コンビニ業界、セブンの首位の座強固に

店舗数順調に増加、2017年末2,200店超へ

2018/01/11

   ミニストップ(496店)とファミマ(66店)純減に

フィリピンのコンビニエンス・ストア(CVS)業界もマニラ首都圏中心に競争が激化しつつある。また、マニラ首都圏を中心とする店舗家賃の上昇にくわえ、年々交通渋滞が酷くなり配送に支障をきたすようになっており、店舗網拡大のネックとなっている。

 現在は、業界断トツのセブン・イレブンをミニストップなどが追いかけようとする構図になっている。そして、2013年にはファミリーマートとサークルKが進出、 2015年3月にはローソンもフィリピン1号店をオープンした。 2015年央ごろまでは、各チェーンとも店舗網を順調に拡大させてきたが、2016年は、店舗数を減らすチェーンも見られた。特に、ファミリーマートの急ピッチの店舗減少ぶりが目立ってきいる。

 2017年12月末の店舗数については、ミニストップが496店で前月よりは6店増加したが、前年同月の499店からは3店の純減となった。一方、ファミリーマート店舗数は66店で前月から更に1店減少、前年同月末の99店からは33店の純減、ピークの2015年末の120店からは54店、率にして45%の純減となっている。

 一方、業界首位の比セブンイレブンの店舗数は増加傾向を辿っており、2017年9月末で2,172店となり、年初から177店増加、前年同月末の1,840店から332店、率にして18%増加している。それ以降の数字は公表はされていないが、12月7日に開店した100店目のカルテックスとの協働店舗オープンにより合計2,209店に達したとされており、2017年末には約2,230店に達したと見られる。2016年に続き2017年も純減となったミニストップやファミリーマートとの差を拡大させている。独走ともいえる状況である。


比の主な日系コンビニ店舗数(年末・月末値、比セブンイレブンは資本的には台湾プレジデント・チェーン・ストア傘下 )
年・月 12年 13年 14年 15年 16年 17年
3月 6月 9月 12月 3月 6月 9月 12 月
セブンイレブン 829 1,009 1,282 1,602 1,655 1,740 1,840 1,995 2,031 2,087 2,172 2,200超
ミニストップ 337 386 454 519 518 513 501 499 493 491 489 496
ファミリーマート 0 31 87 120 104 102 101 99 81 72 68 66
ローソン 0 0 0 16 17 19 24 29 30 32 33 31
(出所:各社資料より作成、ミニストップとファミリーマートは日本側発表数値、ローソンはサイト等からの推計値)