三越伊勢丹、フィリピン等のカカオ原料チョコ展開

比貿易投資委員会などが需要拡大に大きな期待

2018/02/23

   フィリピン貿易産業省(DTI)は、2月22日、「DTI貿易投資促進グループ(DTI-TIPG)や、フィリピン貿易投資センター東京(PTIC-Tokyo) は、三越伊勢丹プロデュースのチョコレート『ナユタ チョコラタジア』に日本での発売が、フィリピン産カカオ豆の需要拡大に貢献することになるであろうと期待している」と表明した。

 三越伊勢丹ホールディングスがプロデュースするチョコレートブランド「ナユタ チョコラタジア(NAYUTA CHOCOLATASIA)」が、日本で発売された。今年1月22日~28日に伊勢丹新宿店で開催されたパリ発のチョコレートの祭典「サロン・デュ・ショコラ 2018」を皮切りに、 ジェイアール京都伊勢丹、 岩田屋本店など各地でポップアップショップを出店。

 「ナユタ チョコラタジア」ではマレーシアやフィリピン、ベトナム、インドネシアなどアジアで生産されたカカオ豆を使用し、日本水準の設備を備えたマレーシアの工房で製造。「パレ ド オール」のショコラティエ三枝俊介氏を迎え、ミルキーやキャラメル感、柔らかさなど日本人をはじめとするアジア人の好みに合わせた商品開発を行っている。熱帯雨林気候のマレーシアの家庭にある冷蔵庫で保管しても上質な味わいを実現できるように、冷えた状態ですぐに口に入れてもなめらかな口溶けを味わえるのが最大の特長。パッケージデザイナーはクアラルンプール在住のオランダ人デザイナー リセッタ・シアーズで、プラナカンをベースにデザイン。1号店はマレーシア・クアラルンプールにある「ISETAN The Japan Store Kuala Lumpur」に出店しており、好評を博している。

 赤道南北20度以内のカカオベルトに位置するASEAN諸国では近年、各地でカカオの生産がスタートしているが、認知度はまだ高くない。チョコレートにおけるフードマイレージの課題に着目した三越伊勢丹ホールディングスは、カカオ豆の生産から製造、消費まで同じアジア圏で完結させることで、地産地消のチョコレートを手頃な価格で提供し、アジア発のチョコレートブランドのイメージアップに貢献することを目指す。日本国内ではタブレット(16種類)やボンボンショコラ(8種類)、カジュアルチョコレート(4種類)を展開。

 なお、ブランド名NAYUTAは、サンスクリット語では「無限(極めて大きな数量)」を意味し、日本語では数の単位(「那由他」)で、アジアの無限の可能性を表している。CHOCOLATASIAはチョコレートとアジアを掛け合わせた造語である(18年2月22日のフィリピン貿易産業省発表や三越伊勢丹ホールディングスのウエブサイトなどより)。