比損害保険業界、日系出資・提携企業が収益上位維持

純利益首位BPI/MSの4.3億ペソ、3位マラヤンの3.1億ペソ

2018/04/03

 フィリピンの損害保険(損保)業界が順調に拡大している。この程発表されたフィリピン保険委員会(IC)速報値によると、2017年の損保70社の正味保険料収入は前年比16.7%増の485億7,600万ペソ、純利益は同5%増の35億6,488万ペソに達した。個別では引き続き、日系出資・提携企業が純利益、計上保険料収入、総資産、純資産などで上位を占め、業界発展を主導している。個別企業動向は以下のとおり。

 2017年の計上総保険料収入首位は、東京海上ホールディングス(東京海上)が20%出資するマラヤン インシュアランス(マラヤン)の93億3,176,万ペソ、2位は損保ジャパン日本興亜の合弁相手であるプルーデンシャル ギャランティー&アシュアランス(PGA)の89億4,894万ペソ、3位はパイオニア インシュアランス&シュアティの80億2,409万ペソ、4位は三井住友海上が48.5%を出資するBPI/MSインシュアランス(BPI/MS)の59億4,287万ペソであった。

 計上正味保険料首位は、PGAの49億7,045万ペソ、2位マラヤンの41億1,439万ペソ、3位はチャーター ピン アンの40億5,822万ペソ、4位はBPI/MSインシュアランス(BPI/MS)の29億5,348万ペソであった。

 損保業界の2017年計上総保険料収入上位5社(単位:千ペソ)
順位 社名 計上総保険料
1 マラヤン インシュアランス 9,331,760
2 プルーデンシャル ギャランティー&アシュアランス(PGA) 8,948,938
3 パイオニア インシュアランス&シュアティ 8,024,093
4 BPI/MSインシュアランス 5,942,872
5 チャーター ピン アン 5,673,605

 
  損保業界の2017年計上正味保険料収入上位5社(単位:千ペソ)
順位 社名 正味保険料収入
1 プルーデンシャル・ギャランティー&アシュアランス(PGA) 4,970,449
2 マラヤン インシュアランス 4,114,392
3 チャーター ピン アン 4,058,224
4 BPI/MSインシュアランス 2,953,484
 5 FPGインシュアランス 2,512,844


 純利益首位は、BPI/MSの4億3,108万ペソ、2位はカード パイオニア マイクロインシュアランスの3億4,959万ペソ、3位はマラヤンの3億1,058万ペソと続く。マラヤン、BPI/MSともに、純利益ベスト3の常連となっている。
   

 損保業界2017年の純利益上位5社(単位:千ペソ)
順位 社名 利益額
1 BPI/MSインシュアランス 431,078
2 カード パイオニア マイクロインシュアランス 349,591
3 マラヤン インシュアランス 310,583
4 パシフィッククロス(ブルークロス) 180,041
5 MAAジェネラル アシュアランス 177,950


 一方、総資産では首位がマラヤン、2位がパイオニ ア、3位がPGA、4位がBPI/MSとなっている。純資産では2位にマラヤン、3位にPGA、4位にBPI/MSがランクされている。以上のように、収益、総資産、純資産、いずれにおいても日系企業の出資・提携企業が上位を占めているフィリピン保険委員会の統計2017年速報版より)。

 損保業界の2017年末の総資産上位5社(単位:千ペソ)
順位 社名 総資産額
1 マラヤン インシュアランス 34,365,090
2 パイオニア インシュアランス&シュアティ 25,245,214
3 プルーデンシャル ギャランティー&アシュアランス(PGA) 13,072,358
4 BPI/MSインシュアランス 12,759,143
5 チャーター ピン アン 11,783,676


 損保業界の2017年末の純資産上位5社(単位:千ペソ)
順位 社名 純資産額
1 パイオニア インシュアランス&シュアティ 14,836,779
2 マラヤン インシュアランス 6,978,597
3 プルーデンシャル ギャランティー&アシュアランス(PGA) 2,623,146
4 BPI/MSインシュアランス 2,587,821
5 フィリピンズ・ファースト インシュアランス 2,497,979
 (出所:上表全てフィリピン保険委員会の統計2017年速報版より作成)