日清食品の比即席麺事業好調、17年は18%増益
純利益5億6千万ペソ、売上高17%増の51億ペソ
2018/04/17
日清食品グループ(日清グループ)は、フィリピンにおいて、ゴコンウェイ・ファミーリーの有力食品企業ユニバーサル・ロビーナ・コーポレーション(URC)との合弁企業「ニッシン・ユニバーサル・ロビーナ・コーポレーション」(ニッシンURC、1996年設立、会計期末12月に変更、本社:マニラ首都圏ケソン市)を通じて即席麺事業を展開、カップ麺ではトップ企業となっている。現在の日清グループのニッシンURC株式保有比率は49%となっている。
このニッシンURCの業績が好調に推移している。URCの2017年アニュアルレポート(年次報告書)などによると、ニッシンURCの2017年(1月~12月)の売上高は前年比17%増の51億0,300万ペソ、純利益は同18%増の5億5,900万ペソと二桁増収増益となった。
2017年から決算期がそれまでの9月から12月へと変更された。決算期変更前の2016年度(2015年10月~2016年9月)の売上高は前年度比18%増の42億0,900万ペソ、純利益は同52%増の4億6,300万ペソと二桁増収大幅増益であった。決算期は異なっているが、2017年も好調に推移した。フィリピンの高い経済成長率や好調な個人消費、カップ麺の需要拡大にくわえ、日清グループのフィリピン事業強化策の奏功といえよう。
ニッシンURCの決算動向(単位:百万ペソ)
(出所:URC2017年第2四半期報告書などから作成)
世界ラーメン協会(World InstantNoodles Association 、略称:WINA、本部:大阪府吹田市) によると、フィリピンの2016 年の即席麺の総需要は前年比0.2%減の34億1,000万食で世界第8 位、インドネシアとベトナムに次ぐASEAN 第3位の市場となっている。そして、世界総需要約974億6千食のうちの3.5% を占めている。1人あたりの年間消費量は約34食に達している。今後も人口増加や経済力の向上にともない、需要は高水準で推移する見込みである。
日清グループは、以前よりニッシンURCを通じて、フィリピン市場の開拓を行ってきた。特に近年は1人当たりのGDPや可処分所得が増加したことにともない、より付加価値の高いカップ麺の需要が高まっており、ニッシンURCの主力製品である「Cup Noodles」の販売は好調に推移している。上記の様に、フィリピン即席麺全体の需要は高水準ながらやや伸び悩みとなっている中で、ニッシンURCは二桁増収ペースを維持している。
なお、フィリピンでの即席袋麺のトップ企業は、ラッキーミーブランドで知られるモンデ・ニッシンである。社名には「ニッシン」が含まれており紛らわしいが、モンデ・ニッシンは現地資本企業であり、日清など日本企業との資本関係は全くない。
このニッシンURCの業績が好調に推移している。
2017年から決算期がそれまでの9月から12月へと変更された
ニッシンURCの決算動向(単位:百万ペソ)
項目 | 2016年 | 2017年 | 前年比 |
売上高 | 4,361 | 5,103 | +17% |
EBITDA | 777 | 890 | +15% |
純利益 | 475 | 559 | +18% |
総資産 | 2,281 | 2,686 | +18% |
世界ラーメン協会(World InstantNoodles Association 、略称:WINA、本部:大阪府吹田市) によると、フィリピンの2016 年の即席麺の総需要は前年比0.2%減の34億1,
日清グループは、以前よりニッシンURCを通じて、
なお、フィリピンでの即席袋麺のトップ企業は、