比韓進重工業問題で中央銀行が公式コメント

総融資の0.24%、外貨建て融資の2.49%

2019/01/18

 ルソン島サンバレス州のスービック湾に立地する韓国の大手造船企業の韓進重工業の現地法人である韓進重工業フィリピン(HHICP、スービック造船所)は1月8日、オロンガポ市地方裁判所に対し、会社更生法を申請した。

 HHICPの更生法申請問題に関して、フィリピン中央銀行は1月17日、「フィリピンの金融システムは依然健全であり強固である。BSPは20年以上に亘って戦略的改革を推進してきており、その結果、比銀行業界は高水準の資本基盤やリスク対応力を有するに至っている」と概括した。

 そして、「比銀行業界の総資産は2018年委11%増加したが、不良債権比率(NPL)は1.83%と低水準、貸し倒れ引当率は100%以上に達している、自己資本比率(CAR)は15.36%と良好である」などと現況を説明したうえで、「HHICPへの融資残高約4億米ドルは総融資残高の0.24%、外貨建て融資残高の2.49%に過ぎない。HHICP問題が銀行業界の資本基盤に及ぼす影響は軽微であると考えられる。BSPは、HHICP問題が混乱なく解決されるよう、銀行業界の対応に対する監視に万全を尽くしていく方針である」とコメントした(19年1月17日のフィリピン中央銀行メディアリリースなどより)。