三井物産、比ボホール島での飲料水供給など支援

持続可能な雨水利用システム構築で健康な生活を

2019/06/14

 三井物産(本社:東京都千代田区)は、三井物産環境基金の2018年度の活動・研究助成案件を決定した。

 三井物産は2005年より、環境分野における助成プログラムとして「三井物産環境基金」を立ち上げ、地球環境問題の解決と持続可能な社会の構築に貢献する様々な案件を支援してきた。同基金では、気候変動対策であるパリ協定の発効、国連によるSDGsの採択、ESG投資の拡大など、地球環境を巡る社会・経済が急速に変化している状況を捉え、2018年度からは、新たな選考基準で助成案件を選定することにした。案件の募集・選定にあたっては、将来のあるべき姿からのバックキャスティング思考によって、地球環境課題の解決や持続可能な社会の実現に高く貢献し、またその成果が社会に広くゆきわたることが期待されることを特に重視した。

 2018年度の助成案件の応募は169件(活動助成:98件、研究助成:71件)あり、有識者等による厳正な審査を行った結果、17件(活動助成:11件、研究助成:6件)、総額約1億2,600万円の案件を決定した。これにより2005年からの助成件数の累計は571件、総額約58億0,400万円となった。

 フィリピン案件では、環境NGOイカオ・アコの「雨水のリユースシステム構築による、安全な飲料水と適切な衛生環境を提供する事業」が活動助成に採択された。助成期間は3年間、助成金額は680万円である。

 このプロジェクトの概要は、フィリピン・ボホール島の離島・中山間地域の3つの村で、雨水を貯留して浄水する設備を提供し、安全な飲料水の供給を実現するというものである。住民が設備の設計・建設に関与し、維持管理も担えるようにすることで、持続可能な雨水利用のシステムを作り上げる。さらに、水利用に関する啓発・教育を実施することに より、感染症の発生を抑制し、住民の健康的な生活を実現させる。

 フィリピン・ボホール州の離島・中山間地域では、安全な飲料水を入手することが容易ではなく、飲料水確保のコスト負担が大きい。そのため、経済的に余裕のない住民は不衛生な水を使用せざるを得ない状況にあり、子どもの感染症も引き起こしている。現地では簡単かつ低コストで安全な水にアクセスする方法の確立が急務となっており、本活動では雨水利用システムを構築する。

<社会課題解決への貢献>
• 本活動を実施する3つの村において、設置された雨水利用システムが住民によって持続的に運営され、安全な飲料水が確保される。
• 本活動の内容を他地域へ展開するための報告書を作成することで、他地域が雨水利用システムの導入を容易に検討することができる。また、本活動の内容をウェブサイトで公開し、フィリピンの関係機関に成果を提言することで雨水利用システムの普及を促進する。 
• 上記のように、本活動は安全な飲料水の確保に貢献する(⇒SDG6)。また、安全な飲料水の確保は、感染症の発生数低下や衛生環境改善につながる(⇒SDG3)。さらに、経済状況に関わらず住民が安全な飲料水を利用できるようになるという観点では、格差の是正に寄与する(19年6月13日の三井物産株式会社ニュースリリースより)。