紙器のパックウェル、北ダバオ州で工場建設着工

アンフロ工業団地で、中国の生産全面移管視野に

2019/12/23

 紙器・紙工品製造販売企業であるパックウェル(本社:東京都葛飾区お花茶屋)がフィリピンに進出しつつある。

 ミンダナオ島拠点のフロイレンド財閥傘下の不動産企業ダモサランドのフェイスブックや現地紙などによると、パックウェルは、子会社NPチェンジズ社を通じて、ダモサランドの運営する北ダバオ州パナド市に立地するアンフロ工業団地(AIE)の1.6ヘクタールの土地に紙器・紙工品製造を建設する。今年4月24日、東京において、パックウェルとダモサランドとの間で、この工場建設に関する合意書が署名されたとのことである。パックウェルはAIEへの11番目の進出企業となる。

 そして、12月19日、アンフロ工業団地において、パックウェルの紙器・紙工品工場の建設着工式が開催され、パックウェル社、NPチェンジズ社、ダモサランド、アンフロ工業団地、パナド市の関係者などが参列した。この工場は、2020年第2四半期までに操業開始する予定であると表明されている。また、従業員数は、日本や中国の各々100名の2倍にあたる200名を予定しており、既に約40名が採用されたとのことである。

 なお、パックウェルは1957年設立、資本金は7,000万円、従業員数は正社員52名(2016年1月現在)パート社員70名(季節により増減)。国内製造拠点は東京都の足立工場と埼玉県の八潮工場である。海外での製造拠点は、中国の日東紙工(上海)有限公司となっている。この中国での製造コストが急騰していることが、北ダバオ州での工場建設の大きな要因となっている。中国での生産を徐々にフィリピンに移管、将来的には中国からフィリピンへの全面移管を視野に入れているとのことである。