11月末のマネーサプライ(M3)、10.5%増加
ナローマネー(M1)は21.2%増(10月末22.5%)
2021/01/14
フィリピン中央銀行(BSP)の国内流動性統計(速報値)によると、2020年11月のマネーサプライ(M3ベース)残高は前年同月比10.5%増の13兆6,784億ペソで、前月の伸び率(+11.6%)を下回った。対前月比伸び率は季節調整済みベースで0.5%増だった
11月は、製造業、卸売・小売業・車両修理業など主要セクターへの貸付が縮小する中、生産活動への貸付は鈍化した。個人向け融資も、カードローンや自動車ローンの継続的な鈍化で、伸び悩んだ。一方、政府の純借入額は、持続的な借り入れもあり、40.7%増と拡大した(前月+46.6%)。
現金通貨と預金通貨の合計であるナローマネー(M1)残高は前年同月比21.2%増、前月比1.9%増の5兆1,622億ペソ、伸び率では前月(+22.5%)を下回った。また、11月の対外純資産(NFA)は、ペソ換算ベースで、前月(+23.3%)の伸び率を下回ったが、前年同月比22.9%増と拡大、フィリピンの総外貨準備高(GIR)の増加を反映した。
M3の全体的な成長ペースは、BSPのインフレ及び経済活動に関する見通しと依然一致しているが、BSPは、金融システムの流動性が価格安定及び金融安定化から外れないよう綿密に金融情勢を監視していく方針である。
マネーサプライ残高推移 (単位:百万ペソ)
(出所:フィリピン中央銀行資料より作成、20年10月は改訂値、20年11月は速報値)
11月は、製造業、卸売・小売業・車両修理業など主要セクターへの貸付が縮小する中、生産活動への貸付は鈍化した。個人向け融資も、カードローンや自動車ローンの継続的な鈍化で、伸び悩んだ。一方、政府の純借入額は、持続的な借り入れもあり、40.7%増と拡大した(前月+46.6%)。
現金通貨と預金通貨の合計であるナローマネー(M1)残高は前年同月比21.2%増、前月比1.9%増の5兆1,622億ペソ、伸び率では前月(+22.5%)を下回った。また、11月の対外純資産(NFA)は、ペソ換算ベースで、前月(+23.3%)の伸び率を下回ったが、前年同月比22.9%増と拡大、フィリピンの総外貨準備高(GIR)の増加を反映した。
M3の全体的な成長ペースは、BSPのインフレ及び経済活動に関する見通しと依然一致しているが、BSPは、金融システムの流動性が価格安定及び金融安定化から外れないよう綿密に金融情勢を監視していく方針である。
マネーサプライ残高推移 (単位:百万ペソ)
項目 | 月末残高 | 伸び率 | |||
年・月 | 19年11月 | 20年10月 | 20年11月末 | 前月末比 | 前年同月末比 |
広義マネーサプライ(M3) | 12,379,680 | 13,524,906 | 13,678,414 | 1.1% | 10.5% |
狭義マネーサプライ(M1) | 4,260,554 | 5,063,926 | 5,058,884 | 1.9% | 21.2% |