フィルインベストREIT、8月12日に上場予定

IPO7月26日~8月3日、最大149億ペソ売り出し

2021/07/13

 フィルインベスト ディベロップメント(証券コード:FDC)傘下の有力不動産企業フィルインベストランド(証券コード:FLI)の不動産投資信託(REIT)の新規公開(IPO)、フィリピン証券取引所(PSE)への上場計画を、7月12日、フィリピン証券取引所(PSE)が承認した。フィリピン証券取引委員会(SEC)は、7月6日に承認済みである。

 FLIは、完全子会社のサイバーゾーン プロパティーズ(CPI)を、REIT企業に改組する。そして、CPIの社名をフィルインベストREITと変更するとともに、FLIがマニラ首都圏アラバンのノースゲート サイバーゾーンに保有するオフィスビル16棟とセブ市のフィルインベスト サバ―ゾーン セブに保有するオフィスビル1棟、合計17棟を、フィルインベストREIT組み込み、フィルインベストREITをフィリピン証券取引所(PSE)に上場させる。

 フィルインベストREITのIPO最終価格決定日は7月19日、IPO期間は7月26日~8月3日、PSE上場日は8月12日と仮決定している。PSE証券コードは「FILRT」となる。

 フィルインベストREITは、IPOにおいて、約16億3,419万株(1株当たり額面:0.5ペソ)を売り出す。約1億6,342万株の増額オプションが付せられており、増額オプションがフル行使された場合は約17億9,761万株の売り出しとなる。IPO価格は1株当たり上限8.30ペソと設定されており、IPO規模は最大で約149億2,000万ペソとなる。ただし、IPOで売り出される全ての株式は、FLIが保有する既存株式であり、新規発行されるわけではない。

 IPOで増額オプションがフル行使された場合、売り出し株式数比率は36.74%、FLIの保有比率は63.26%に低下する。このIPOにおける引受幹事会社としてBPIキャピタルとチャイナバンク キャピタルが任命されている。また、共同グローバルコーディネーター兼ブックランナーとして、BPIキャピタルとUBS AGシンガポール支店が任命されている。

 なお、PSEには現在、アヤラランドのREIT(証券コード:AREIT)、ダブルドラゴンのDDMP REIT(証券コード:DDMPR)が上場されており、フィルインベストREITはフィリピン3番目のREITとなる。このほか、ゴコンウェイ財閥の有力不動産企業ロビンソンズ ランド(証券コード:RLC)やアンドリュー・タン氏率いる大手不動産企業メガワールド(証券コード:MEG)も、REITのIPOやPSE上場を申請中である。