株式:14日は295ポイント(4.2%)急落、半年ぶり安値

米利上げ観測、比貿易赤字急増、アヤラ実質10%減益等で

2022/03/15

 2022年3月14日の株式市場は続落した。PSE株価指数(PSEi)は前営業日から295.24ポイント安、率にして4.15%下落の6,816.95ポイントで引けた。全体の売買代金は前営業日比9%増の89億1,200万ペソ(約200億円)、総取引回数は46%増の12万2,716回。値上がり34銘柄、値下がり190銘柄、変わらず28銘柄。外国人投資家は15億2,300万ペソの売り越しだった。

 ウクライナとロシアの停戦の見通しが立たないこと、3月15~16日に開催される米国連邦公開市場委員会(FOMC)で米政策金利の引き上げが決定されるとの観測、外国人大幅売り越し等により大幅続落、終値ベースでは、2021年9月1日の6,785.94ポイント以来、約半年ぶりの安値となった。

 アヤラ財閥の旗艦企業アヤラコープ(証券コード:AC)の2021年コア純利益が10%減少、すなわち実質10%減益であったことも響いた。AC5.1%下落のほか、アヤラランド(ALI)5.1%下落、グローブテレコム(GLO)6.7%下落、バンク オブ ザ フィリピン アイランズ(BPI)5.2%下落、ACエナジー(ACEN)4.8%下落、マニラウォーター(MWC)4.6%などグループ各社が揃って急落した。

 セクター別では、昨年大幅上昇した通信関連株の急落が目立った。グローブテレコム6.7%下落のほか、PLDT(TEL)が6.3%下落、コンバージ(CNVRG)が7%下落した。通信株を含むサービス産業株指数が5.3%下落、急落相場を主導した。

 2022年3月14日の株式市場概要

指 数 始 値 高 値 安 値 終 値 前営業日比
PSE株価指数 7,076.79 7,076.79 6,797.09 6,816.95 -295.24
 
出来高(百万株) 2,592 -83% 値上がり銘柄 34 外人買付額(百万ペソ) 2,617
売買代金(百万ペソ) 8,912 9% 値下がり銘柄 190 外人売却額(百万ペソ) 4,140
総取引回数 122,716 46% 変わらず銘柄 28 外人買越額(百万ペソ) -1,523
(出所:フィリピン証券取引所の取引記録より作成、注:パーセント表示は前の営業日からの伸び率)

フィリピン証券取引所のセクター別株価指数上昇率
項目 18年 19年 20年 21年 22年3月14日 3月14日までの上昇率
フィリピン証券取引所指数 -12.76% 4.68% -8.64% -0.24% 6,816.95 -4.29%
全株指数 -9.46% 2.92% -8.11% -10.64% 3,638.49 -4.70%
  金融株指数 -20.19% 4.71% -22.32% 10.95% 1,581.07 -1.56%
  工業株指数 -2.49% -12.02% -2.51% 10.76% 9,243.65 -11.15%
  持株会社株指数 -14.79% 3.41% -3.13% -7.44% 6,566.58 -3.54%
  不動産株指数 -8.80% 14.51% -11.80% -12.14% 3,243.65 0.74%
  サービス業株指数 -10.94% 6.13% -1.11% 31.19% 1,812.41 -8.76%
  鉱業・石油株指数 -28.71% -1.32% 17.75% 0.77% 12,266.56 27.75%
(出所:フィリピン証券取引所資料より作成)